日本シリーズ

プロ野球チームの頂点を決める日本シリーズが行われています。どの試合も熱戦で手に汗を握る展開、どちらのチームを応援しているわけではないのですが、純粋に野球をやっている姿は観ている者に共感を与えます。

あの場で試合をしている選手たちは、小さい頃から野球を楽しみ、そして中学、高校に進むにつれて、野球を仕事にしようと真剣に白球を追い続けてきた人たちに違いありません。そしてプロになっても、ただ勝ちにこだわって必死にプレーする瞬間は、勝利を目指して頑張る中学生にも通ずるものがあります。

それが最高峰の場所でも、学校のグランドでも、その瞬間ボールを追う気持ちは同じものだと思います。だからこそ、中学生も今を大切にしてもらいたいと思います。

しかし、どんなに一生懸命やっても、勝負の世界は勝ち、負けが決まってしまいます。それも一つのミスが勝敗を分けるのです。昨日の試合でも広島が一点リードの七回に、一つの配給ミスが試合の分かれ道になりました。

それまで完璧に抑えていた広島のフランソアは150kmを超える速球でソフトバンクの選手たちを押さえ込んでいました。リリーフして二イニング目、打者明石選手は速球にタイミングが合わずに苦労していましたが、フランソアが投じたスライダーを捉え同点ホームランとなったシーンです。

スライダーを投げた瞬間、ストレートに詰まって明石選手のスイングがピタリと138kmのスライダーを捉えました。シーズン中でも一本しかホームランを打っていない明石選手が値千金の同点ホームランを放ったのです。バッテリーはなぜスライダーを選択したのでしょうか？私からみれば、あれは完全な配球ミスだったと思います。スライダーにするなら完全にボールにしなければいけないと思うし、そもそもスライダーという選択肢が間違っていると。。。

プロの世界では一つのミスが命取りになりかねません。中学野球でもいかにミスを少なくするかが勝敗の分かれ目になります。野球観戦も自分の視点から観ていると、新たな発見があります。守備やバッティング、配球など野球部員としての目でみることが大切です。そして、ミスを少なくするための練習に生かしてもらいたいと思います。それにしても、サヨナラホームランを打った柳田選手の打球は、打った瞬間ライトフライだと思ったくらい詰まっていました。バットも折れていたそうですが、それでもあそこまで飛んでいくとは。。。真似は出来ませんが、基本は素振りの成果なのだから、振り込むことの大切さも学べますね。

最高峰のプロで戦っている選手たちも、中学時代は君たちと同じ野球小僧。どれだけ野球が好きかで、その先も違ってきます。