これが本当の鋼鉄サウンドだ! | にわかロッカーのROCK講座

これが本当の鋼鉄サウンドだ!

私はHeavy Metalという言葉が嫌いです。もちろんHeavy Metalと呼ばれる音楽は
全般的に好きですが、Heavy Metalまたはメタルと呼ぶジャンルに対する
感覚がまったく受け入れられません。

もちろん音楽にジャンル分け、カテゴリはある程度必要です。これがないと
CD屋さんが困ってしまいますし、買う方もAir SupplyとAnthraxが一緒の棚に
あったら「なんじゃ、こりゃ!」となります。オリコンもBillboardも困るのは
わかります。ただ、通常音楽のジャンル分けの場合、サンバやカントリー
など曲調で分けるなら理解できますが、「重厚な鋼鉄サウンド」って分け
かたはなんですか?しかもその範囲が、これがヘヴィ?というようなバンドまで
入っているから困ります。通常のロックもしくはハードロックに含めないような
「一般人には受けないと始めから決め付けられたロック」というように聞こえて
なりません。

ちなみにそれより後に出てきた言葉にThrash Metal(スラッシュ・メタル)という
言葉がありますが、こちらは(私の理解では)ツーバスなどで16分音符を主体
としたリフをベースにした曲全般という点でThrash=鞭打つ、で納得がいきます。
それに対してHeavy Metalという言葉が使われる範囲の広いこと。LAメタルという派生形を
入れるとBon JoviやPoisonまで含まれますからね。※ちなみにご存知とは
思いますがBon Joviは東海岸出身であり、本来LAメタルではない。

ということで前置きが長くなってしまいましたが、誰かが「ヘヴィメタ」と言うのを
聞くとつい「本当の鋼鉄サウンドを知ってるの?」とつい思ってしまいます。
そのとき頭に浮かぶ曲が

 Free Wheel Burning / Judas Priest

です。これです!これがHeavyというものなんですよ!



ネットを調べてみても当初Heavy Metalという言葉はBlack SabbathやらMotor Head、Judas Priest
など特定の本当にヘヴィな音楽をやっていたバンド、そしてバイクや車の文化、
そしてベルトや革ジャンに鋲をうつ独特のファッションと関連して発生したような記述があります。
まさにこの曲、この時代のJudasの見た目をもってして「Heavy Metal!」と呼ぶのなら文句はありません。

この曲は確かに速い!のですが、Metallicaなどのドコドコをずうっとやってる
わけではないですし、ギターソロにメロディアスなハモリも入ってます。
これは一説には、速弾きが上手なGlenn Tiptonに対して、バンドにおける古株の
K.K. Downingにも見せ場を作らなければという圧力が働いたとか、働かなかったとか。。。
ボーカルのRob Halfordの声は確かに金属的な音ですが、途中の早口ことば
的なフレーズはとても独特だと思います。Thin LizzyのThunder & Lightninigにも
通じますね。中学の頃、必死で覚えたものです。

にわかロッカーのROCK講座-judas_metallion

ちなみにアルバムジャケットに書かれている怪獣は「Metallion」と呼ばれ、ライブでは、
巨大なメタリオンくんがお出迎えしてくれます。

にわかロッカーのROCK講座-judas_live