二面性
わたしはモデルをやっていた
ほんのおこずかい稼ぎだった。
でも本当はギャラなんていらなかった
カメラマンがシャッターを切る瞬間のわたしへの愛?が快感だった
「ちょこ・・さすが元モデルだね、きれいなからだ・・」
「恥ずかしいから見ないで・・」
「すみずみまで見えるよ・・ねぇ、どうして欲しいか言ってみて・・」
「恥ずかしいってば!」
「気持ちいいとこ、ちゃんと教えて?」
「・・・・」
わたしは支配されるのが嫌だった
「そんなことゆーのはどのお口かなぁ?縛ってあげようか・・・?」
彼の手を押さえつけ、馬乗りになる
そして腰を振った
「ちょこの顔・・ちょこの顔が見たい」
「目隠しかなー♪」
「イキそう・・ちょこ・・」
「だーめ♪我慢しなさい!」
さらに激しく。
「だめだって!もう無理だよ・・ちょこ!!」
しかたがないなぁ。。ってキスをして。ゆっくりゆっくり導く
「・・またイカされちゃった」
「すっごい達成感♪」
わがままみすい
「会いに来てくれてありがと!」
きっとそう言ってくれるって信じて電車に乗った
メールがきた
「休日出勤と残業でヘトヘト」
すぐに返信する
「今ね ○○駅なの」
少し間があく
「悪いけど、頭がクラクラするんだ。明日にしてくれないか」
そうだよね。しかたがない。
感情をぐっと抑えた
電車を降りて反対のホームへとぼとぼ歩いた
つーっと涙が出た
・・・誰かナンパでもしてくれないかなぁ?
だめだ・・・ますます汚れる。汚れる前に救ってよ!!
もう一度、反対のホームへ向かい、電車に乗った
彼のマンションのドアの前に来て
「やっぱりどうしても会いたくて。疲れてるのわかってたけど、わたし何しちゃうかわかんなかったの」
と言おうと思った
でもできなかった
ドアノブに一緒に食べようと思ってたパンとコーヒーをぶら下げ、手紙を添えた
「お疲れのとこ何もできないどころか、さらに疲れさせてしまってごめんなさい」
少し歩いて電話をかける
ワンコールで出た
「もしもし」
「ごめんね」
「今どこ?」
「帰り道」
「ちょっと待って・・ 来てくれたんだ」
「ん・・」
「戻ってこいよ」
「嫌だよ。疲れてるんでしょ?早く寝なよ」 なんて言いつつも戻る気満々だったり。
「悪いな。明日会おうな。明日にはちゃんと元気になるから」
「うん。またね」
「明日ね」
「またね」
「明日」
「また」
「あした!!!」
「うん。生きていれば・・会えるんだもんね。」 ああ~この『今から死ぬかもよ?』みたいなイジワルな自分・・サイテー!
「なんだよ・・大げさだな」
「ごめん」
「こっちこそごめん」
「明日ね」
「ちょこ・・やっと『あした』って言ってくれたな。。」
「ごめんね。早く寝なよ」
「こっちこそごめん。もうちょい体力つけなきゃな、おれ」
「ううん。十分だよ。無理して会ってくれるほうが辛いよ。疲れたって言ってくれるAさんが好きだよ」
「ちょこ、今どんな服装?」
「裸だよ」
「裸で外歩いてるの?つかまるぞ」
「つかまりたいんだよ」
「誰に?」
「誰でもいい」
「戻ってこい」
「冗談だよ。ちゃんと服着てるし、ちゃんと帰る。心配しないで。もうワガママも言わない」
「もう言わないなんて言うな」
「言わないようにする」
「今日会わなかったら、もう会ってくれない気がする」
「なんで?生きていれば会えるでしょう」
「そうだけど」
「大丈夫。自分からは生きることやめないから」
「安心した」
終電に乗った
ワガママじゃない。ワガママ未遂に終わった
ほんとは「疲れてても、ちょこに会ったら元気になれるから会いたい!」とか「疲れてる俺を見ても嫌いにならない?」とか
そーゆー関係を望んでいるのに
じゃあこれ以上は深い仲になれないんだ
お互いいいとこしか見せられない、この程度の関係。
涙が止まらなかった