よしもとばななさんの「キッチン」。わたし個人的に、日本の女性の作家さんの作品ではお気に入りナンバー1かもしれません。
小さなころ何度も繰り返し読んだ絵本のように、高校時代から今でも何度読んだかわかりません。暗唱できるかも知れません笑
おばあちゃんが亡くなり、一人ぼっちになってしまったみかげに、雄一というおばあちゃんの知り合いの青年から救いの手がさしのべられます。雄一の母であるところの、実は父であったえりこさんと、雄一と、みかげの奇妙な同居生活のお話です。優しさと、孤独に差し込むやわらかな光と、そういったもののあふれるお話で、私はよく疲れているとき無意識にこの本に手が伸びます。逆に、読んでいるときに「あ、疲れてたんだ」とおもうこともしばしばあります笑。そして、台所を掃除しようかな、料理作ろうかな、という気分になります笑
そして同時収録でキッチンの続きの「満月」。無事に独り立ちし、手に職をつけ働き出したみかげに一本の電話がかかります。久しぶりに聞く雄一の声は、えりこさんの死を告げます。二人して、みかげは二度目の、みなしごです。しかし、今度は雄一がいる。二人の関係は、友情なのか、兄弟愛のようなものなのか、男女の愛なのか。揺れ動く二人が別々に出た旅先でお互いを思ったとき、二人の関係と状況は一歩前進します。これもまた、うんと好きな話です。みかげが大好きで、雄一も大好きです。いつか、こんな風に思い合える人がいたら幸せだなぁ、と思います。
そしてもう一つ収録の、「ムーンライトシャドウ」。恋人に死なれたさつきが、うららという女性と知り合い、「七夕現象」によって恋人にさよならを告げる。
元来、恋人が死んだだの、不治の病だの、そういった手の話は苦手で倦厭するのですがこの話はそういうしみったれた雰囲気や底の浅い話ではないので好きです。また死んでいく過程ではなく、回復していくはなしだからかもしれません。さすがよしもとばなな。
死んだ恋人の弟、柊やうららがキュートで大好きです。このお話をしみったれさせない要因でもあるかと思います。また、苦しい苦しいさつきと柊の胸の内や、行動や二人のやり取りは胸がギュッと締め付けられます。
こんな感じで今回は終了ー。読んでいただいた方、ありがとうございます。
しかし、アメーバのしくみがいまだにわからない;(
