2020年7月











 


「まん☆だん太郎寄席」


が開催された。









 






出演者は、

馬鹿よ貴方は/ランジャタイ/モグライダー/真空ジェシカ/ヤーレンズ/オダウエダ/虹の黄昏/サツマカワRPG/街裏ぴんく/高田ぽる子/シティホテル3号室/ギャバホイ/加藤ミリガン/ヨージ/浜村凡平/氏名不定五色

 














素晴らしいメンバーが集まってくれた。


















この時点では、まだ誰も売れていなかった。


















そして、このライブを開催しようと思って、会場を借りたのは、開催の1年前だった。






 







なので、会場を抑えた時点ではまだコロナは始まっていなかった。






 







僕は、絶対にこのライブを成功させたかった。





 









だが、コロナ禍に突入した。






 










開催自体出来るかどうか分からない状況になった。






 










でも、なんとか無観客で配信をする形で開催をする事が出来た。

 
















せっかく集まってくれた芸人さん達にお客さんがいない舞台でネタを披露して貰うのは、とても心苦しかった。

 














でも、皆さん一生懸命ネタを披露してくれた。











 





とてもありがたい事だ。






 










2019年頃からライブを減らしていた僕は、






 










「とんでもなくすごいネタを思いつく」






 













というミッションと同時に、
















 

「YouTubeで配信のアーカイブを大量に作成する」

 
















というミッションを進行していた。












 




理由は以前書いた通りだ。


















 

それと共に考えていたミッションが、



















「まん☆だん太郎寄席」開催だ。
















 

僕は20歳で東京に出て来て、芸人になり、僕は自分の事をビートたけしと松本人志と明石家さんまの才能を併せ持った天才だと思っていた(笑)













 






そして千原兄弟と爆笑問題がライバルだと勝手に意識していた(笑)

 


















僕はすぐに売れて、テレビで大活躍する人間になると思っていた。
















 

そしてたけしさんや松本さんみたいにレギュラー番組をやり、本も出版し、映画も作り。。。

 

















そんな未来を想像していた。






 










そしてその当時から僕には売れたらやりたい事があった。

 















それは、才能があるのに売れていない芸人が売れる為のシステムを構築する事だった。

 















吉本に入り、フリーになり、色んな地下ライブに出演し、シアターDに入り、またフリーになり、また色んなライブに出演し、







 











そんな日々を送っている間に、沢山の才能ある芸人を見て来た。

 















才能がある芸人は沢山いるが、特にマニアックな芸風で才能のある芸人は、ポップな才能ある芸人に比べて売れるのに時間がかかる。

 
















「面白い芸人は必ずいつか売れる」

 















そんな事を言う人がいる。

 

















もちろんそれも分かる。













 






だが、面白いのに売れる前に辞めて行ってしまう芸人がほとんどなのだ。

 















もし売れるとしても、売れるまでにめちゃくちゃ時間が掛かる。

 













僕はそれにとても歯痒さと悔しさを感じていた。

 

















僕なんかよりももっと才能がある人間が諦めて引退して行く姿を何度も見て来た。

 
















僕は、それを何とかしたかった。

















 

もし自分が売れたら、そういう芸人が辞めてしまう前に、売れるチャンスを作るようなシステムを構築して、若手芸人の役に立つような存在になりたいと思っていた。

















例えば売れっ子の僕がテレビで活躍しつつ、合間を縫って地下ライブを主催したり、ライブを観に行ったり、知り合いの芸人から面白い芸人の情報を聞き、それを確認しに行ったりして、
















そこから僕の考えに賛同してくれるディレクターに紹介し、その芸人をテレビにちょっとずつ出演させ売れっ子にして行く。














そしてまたその売れっ子になった芸人の番組にもまた別の新しい面白い芸人をちょっとずつテレビに出演させて行き、















ねずみ講のように張り巡らせていく。

















そんな事を考えていた。
















それだけではなく、もしかしたら僕なりの賞レースを作るというのもそうかもしれない。













 





その中の第一歩として、1番現実的でいつかやりたいと思っていたのは、自分なりの「新人コント大会」のようなライブを作る事だった。

 

















僕が上京して来た時から何度も観に行ったライブだ。

 
















そしてスパルタ教育の時も何度か出演させて頂いた。

 
















今でこそ若手が出演出来るライブは沢山あるが、昔はそんなになかった。

 















そんな時にコント赤信号の渡辺正行リーダーが、そのライブを立ち上げた。

 














そして、東京のこれからの若手の登竜門的ライブになり、そこからウッチャンナンチャンや爆笑問題が巣立って行った。

 

















昔の「シアターDスペシャルオールスター」や、今だと「K−PROライブ」がそういう役割を果たしているのだろう。

 















もし売れたら、そういうライブを作って、自分がMCをして、売れている自分が出演している事によって、お客さんも沢山来て、若手芸人の事を色んな人に知ってもらえるし、ギャラも渡せる。

 














そんなライブを作りたかった。










 





そう、















 

僕は実は意外と、人の為に何かしたいと思っている人間なのだ(笑)

 
















今まで不謹慎なネタをしたり炎上したり色んな人に迷惑をかけて来たが、50歳に近づくにつれて、そろそろ何か人の役に立ちたいという気持ちが強くなって行った。
















人の為だが、決して人の為ではない。





 













そんな良い人ではない。
















 

人の為になる事をする事によって、人から感謝してもらったり喜んでもらう事が好きなのだ(笑)

 













そして、自分が面白いと思う芸人に売れてほしいし、その芸人を僕がテレビで観たいのだ(笑)

















なので、結局は自分の為なのだ(笑)






 










自分が褒められたり感謝されたいだけなのだ(笑)
















 

だから自分が売れたら、売れてない芸人が売れる為のチャンスを作りたいし、











ギャラをあげたいし、












自分の仲の良い芸人達を僕が関わる仕事に呼びたいし、










ライブとかを手伝ってもらったりする事で、普通にバイトするよりも良いギャラを上げれるようにしたいし、











元相方にも何か僕と関係ある仕事に誘導したり、元BACHのヒロセにも僕の運転手になってもらったり(笑)、











元メンバーや大江戸芸人やお世話になった事務所や劇場、











僕に関わった芸人や友達、家族には何か恩恵があるようにしたいと思っていた。

 













僕が売れて、地位や名誉や権力や財を手に入れて、自分が認められたいという気持ちももちろんあるが、周りの人の為に色んな事をしてあげる為にも自分が売れないといけないという気持ちがずっとあった。















今まではキャラ的にもそんな事恥ずかしいし表立って言えなかった。

 











でももうすぐ50歳だ。












 

もう恥ずかしくてもいいだろう(笑)











 

今まで悪い人とかヤバい人に見られたかったし、その方が芸人らしいし、そういう芸人でいたかった。

 











もちろん自分の中に、悪い部分もあればイタい部分もあればヤバい部分もあれば、人として欠落している部分もあれば、不謹慎な事を言う部分もある。

 











でも、自分の根っこの根っこは善人だと思っている。

 











もうそろそろ人の為に自分の出来る範囲で何か役に立てるような事をしたい。

 

 

 

 

 

 

 

 













だが、

 

 

 










全然売れない(笑)

 

 

 











肝心の自分が全然売れないのだ(笑)





 

 







気づいたら48歳になっていた(笑)

 

 










僕は、このままだと何も出来ないまま死んでしまうと思った(笑)





 






「売れたらこういう事したい」












 

なんて言ってたらいつまで経っても出来ないと思った。

 










だったら、











 

「売れてなくても出来る事ならもう今からやってしまおう!」












 

と思ったのだ。











 

主催ライブだったらがんばれば出来る。

 
















前にも書いたが、年齢的にも僕がバリバリ活動出来るのは後10年ぐらいだろう。















だからその間に出来る事はしておきたいのだ。

















その第一歩が、





 






「まん☆だん太郎寄席」なのだ。











 




表向きのコンセプトは、まん☆だん太郎が誕生日に観たい芸人を集めて観るという自分へのご褒美ライブだが、裏テーマにはそういう意図があるのだ。















ちょっとサブカル臭の強い新人コント大会。











 

そういうライブを目指している。












 

僕はこのライブで、まずはお客さんを満員にし、それを継続し、ライブを盛り上げて、











 




芸人とお客さんの信頼を得たい。





 






芸人さんが、











「まん☆だん太郎寄席」にまた出たいな。




 








「まん☆だん太郎寄席」に呼ばれたいな。






 







と思ってもらえるようなライブにしたい。

 











お客さんにも、











「まん☆だん太郎寄席」なら間違いないね!

 












絶対面白いメンバーだし、ハズレがないね!

 












と思ってもらえるようなライブにしたい。

 











そういう信頼出来るライブにして行きたい。

 














そして、才能があるのに普段地下に潜っていて、満員のお客さんや豪華なメンバーと一緒にライブにあまり出れてない芸人もそこに何組か潜り込ませて、お客さんにその芸人の事を知ってもらいたい。















そして、出演してる芸人がお客さんに面白いと思って貰えて、口コミで他の豪華なライブに呼んで貰えたりして、そこからまた他のライブに呼んで貰えるようになり、誰かの目に止まり、ネタ番組に出れるようになったりして、














その後、まん☆だん太郎寄席に出演していた芸人が、どんどんテレビに出て売れて行って、

 













でも、売れても出来ればまたまん☆だん太郎寄席に出演してもらって、

 











それでお客さんがまた沢山来て、












 

そして僕がまた地下で見つけた面白い芸人に出演して貰って、まだ無名だけどその芸人が注目されて、

 











その芸人に新しいお客さんが付いたり、誰かの口コミで他の豪華なライブに呼ばれるようになったりして、今後売れて行く為のほんのわずかなきっかけになってくれたらいいと思う。

 














そういう売れる為の橋渡しの役割になれればと思っている。














今の僕には面白い芸人をテレビにブッキングしたりする権力はない。だからせめて間接的にそこに繋がる事をしたい。














芸人さんにとったら、僕のライブは、沢山出演しているライブのうちの1つだろうから、「このライブから輩出した」とかそんな図々しい事は言えない。

 











そういう事を言っているライブをよく見かけるが(笑)

 










でも、些細な事かもしれないが、ちょっとしたきっかけになれればいいと思っている。

 











そして、まん☆だん太郎寄席に呼ばれた事で、

 










「もう芸人諦めようかな」











 

と、引退がちらついていた才能ある芸人に、

 











「まん☆だん太郎寄席」に呼んでもらえたから、もうちょっとがんばってみようかなって思ってもらえるようなライブになったら嬉しい。











 

「芸人を辞める」と決めた芸人に、僕は「辞めるなよ」なんて無責任な事は言えない。

 










だから間接的に辞めさせない方向に持って行きたいのだ(笑)

 













別にまん☆だん太郎に認められたからって、よし頑張ろう!と思えるような影響力はない。















だが、面白くて才能があるのに、何年経っても事務所にもマネージャーにも認められず、賞レースにもテレビ番組にも認められず、お客さんにも認められず、自信をなくして諦めて辞めてしまいそうな時に、売れてない地下芸人だろうが、1人でも「あなたは才能あるって僕は認めてますよ」って言って貰えたら、凄く嬉しいと思うのだ。













なかなか芸人同士で普段面と向かってそんな事言わない。仲間でもあるが、ライバルでもあるからだ。















だからこそ僕はまん☆だん太郎寄席に出て貰う事で、間接的にそう言いたいのだ。















そんな気持ちでこのまん☆だん太郎寄席をやっている。

 












もちろん他の呼んでない芸人が才能がないと言っている訳ではなく、才能がある芸人は沢山いるというのは言うまでもないし、まだまだ僕の力不足で、呼べる芸人に限りがあるのが現実だ。
















いずれはもう少し広い会場で開催したり、キャパ1000人ぐらいの会場で開催出来るようにしたり、派生したライブをしたり、配信視聴者を増やしたり、










 




ピン芸人協会や、他の主催ライブや、もっと色んな芸人が恩恵を受ける事が出来るライブを作って、僕の周りの芸人が少しでも何らかのメリットを受けられるような良い循環を構築させて行きたいと思っている。

 










そして、出演してくれた芸人に少しはギャラを払えるようなライブにして、売れていない芸人も、僕の主催ライブに出たり、お手伝いする事でギャラを貰えて、生活の足しにしてもらえるようにしたい。

 












その核となるのがまん☆だん太郎寄席なのだ。











 

その第1回、2020年は、コロナ勃発で無観客配信。

 












その翌年、

 

 

 











2021年、

 

 











次こそお客さん入れて、満員にするぞ!!!!

 

 

 











と思っていたら、

 

 

 

 










コロナ感染者大爆発で、中止になるのであった。















そんな2020年、「有吉の壁」が、ゴールデンタイムのレギュラー放送をスタートした。




2020年シアターD時代からちょこちょこライブで一緒になって、大江戸でも少し働いていた芸人「二輪明宏」が亡くなった。