とある店長さんから質問を頂きました

30代です。勤めていた企業の店舗でやっと店長に昇格しました。もともと気弱な性格でしたので、私みたいなスタッフ達でも活躍しやすいお店にしたい!みんなに思いやりがあって、お客様にとっても雰囲気のいいお店にしたいと意気込んでいました。

私の理想像は、

いい感じのリーダーになりたい

必要とされてたい

個人を尊重したい

そのためにはスタッフの声にもしっかり耳を傾けて

と思っていましたが、現実はそううまくはいきません。

スタッフの話を聞き出すと、あっちを立てればこっちが立たずよけいに人間関係がややこしくなって、お店も思い通りに進みません。

シフト一つつくってもあの子はひいきだとか、私には構ってもらえないとか、面倒な事ばかりおこります。

たくさんコミュニケーションをとりすぎることがよくないのでしょうか?

親身になりすぎるのもよくないのでしょうか?もっと厳しくドライにすべきなのでしょうか?

私の答えとしては…

コミュニケーションはあくまで目的を達成する為の手段の一つ。目的は明確に伝わっているか。

どういうコミュニケーションがいけないのか、を考える前に、そもそも、どんなお店にしたいのか、どのようにお客様を増やしたいのか、何を協力してほしいのか、相手に何を期待しているのか、なぜそうしたいのかを考えるべきだと思います。

具体的解決策としては…

スタッフさんとなんのためにコミュニケーションを取っているのか整理する

相手の価値観を知ったり、自分のことを知ってもらうために会話することはもちろん大切ですが、

あくまで、店長の仕事は店舗の経営。その地域や社会に必要とされるお店にする。お客様に長く愛されるお店をつくり、長くお店を存続させ、長く従業員の雇用を守る。コミュニケーションはその有効な手段の一つです。

恐らく、コミュニケーションをとる目的の部分を見直したり、明確にすべきだと感じます。

目的=目的地 と言い換えると、そもそもどこへ行くのか。なぜ、そこなのか。どうやっていくのか。誰といついくのか。

お店は毎日、営業していると、ふと、そういったことが忘れられがちになります。そもそも、伝わっていない可能性もあります。

何となく営業していると、会話の内容も何となくのものになりますし、大抵は会社や環境、人に対する不満話か、人のウワサ話が増えてきます。

その中から建設的な意見だけ集めてお店の発展に活かせられればまだましですが…

こういう時こそ、改めて目標、目的地、手段などについて改めて確認してみる余地があると思います。

例えば、登山を例にとってみると、

・目的地は? → 富士山頂上

・その理由は? → 一生に一度は味わってみたい御来光を見る

・通過地点は? → トイレ休憩、昼食、水分補給所など

・行き方は? 何号目まではクルマ、ここから徒歩、こういうルートなので靴はこんなもの、持ち物はこんなもの

・誰といく?役割分担は? 

・いつ行くの?   など

目的地やルート、時期などが明確になったら、取るべきコミュニケーションは、

・スタッフにそもそも伝わっているのかどうか?

・準備はできたか?

・誰かついてきてない人はいないか?

・富士山にいく理由に納得してない人はいないか?

決められた持ち物(ルールなど)外れている人はいないか?

・気持ちの折れそうな人を鼓舞しているか?

登る楽しさを伝えたり自ら表現しているか?

目的や理由、手段、その準備などが具体的に決まっていくと、コミュニケーションの質や効率も必ず上がります。

相手が思う行動をしてくれない時、感情的になる前に、きっと伝わっていないことがあるはずです。納得できないことや取り除くべき障害があるはずです。

そんな時こそ、コミュニケーションが大切なのではないでしょうか。

最後までお読み頂き、ありがとうございます。