体調が悪くて、養生している間に本を読んでいました。
自閉症スペクトラム関係の人はよくご存じかもしれませんが、
ニキ・リンコさんと藤家寛子さんの
「自閉っ子、こういう風にできてます!」 です。
ニキさんは、翻訳家であり、成人してからアスペルガー症候群と診断を受け、
当事者として各地で講演会などの講師をしたり、著書を出版されたりしています。
数年前、ニキさんの講演会に参加したことがあるのですが、
ニキさんの希望で、会場の照明が暗めになっており、拍手も一切しないで下さいという
ちょこっと変わったお願いがありました。
快適な空調と暗めの明かりなせいか、ついウトウト。。。
ああ、なんておバカな私![]()
ごめんなさい。。
ニキさんと、同じく成人してからアスペルガー症候群と診断をされた藤家さんと、
編集者の浅見淳子さんの3人の対談形式の本ですが、とっても面白くてお勧めです。
ニキさんと藤家さんの独特の身体感覚や、感性、
物や人や出来事に対する認知の仕方が、本当に個性的で
この本を読むと、アスペルガーの人がさらに愛おしくなるんじゃないかなぁと思います。
すごく共感できたのが、
定型発達の人たちがオートマッチックに出来る様々な事が、
自分達はマニュアル作業で対応しなければならないこと。
そのマニュアル作業にすごくエネルギーをとられる為に
他の事がおろそかになってしまうというところ![]()
あと、人の顔が(なかなか)覚えられないこと![]()
うちの息子もアスペルガーですが、
この本を読んでいると、彼はニキさん達よりも自閉度は低いかも。。。
(今は、二次障碍に悩まされていて、そっちの方が大変です。)
息子には当てはまらないなという部分も多々あって、
え~!そうなの!!とビックリしました。
・こたつに足を入れていると、自分の足がわからなくなってしまって
布団をめくって足を確認するとか
・体温調節ができない(しにくい??)とか
(アトピーの人は体温調節しにくいとか聞いたことあったけど。。。)
・聞こえてくる音を全部同じ様に拾ってしまうとか。。
(一般的に、私たちは耳に入ってくる様々な音を自動的に選別していて、
自分にとって必要な音を優先して聞いているらしいです)
そういえばヘルパー時代、耳の悪いお年寄りがせっかく買ってもらった高価な補聴器を
全然つけないので、理由を聞いたら
「テレビの音や、おしゃべりの声だけ大きくなって聞こえるんだったらいいけど
雑音とかの音も全部が大きくなって聞こえてくるから、補聴器を付けると頭いたくなるの」
と言っていたのを思い出しました。
多分、そんな感覚がずっとするんでしょうね。
そりゃ、しんどいわ~![]()
ものごころついた時から、ずっとそんな感覚で過ごしてきていたら、
それが普通だと思ってしまっても仕方ないですよね。
息子も、ニキさん達のように自分のことを客観的に見られるようになって
周囲の人に自分の個性の事を、伝えられるようになるといいなぁと思います。

