手術から2か月程経って、放射線治療が始まりました。


この放射線治療がなかなかのくせ者で、照射自体は15分もあれば終わるのですが、土日以外は連日病院に通わなくてはならなくて


息子が幼稚園に行っている間に通うにしても、パートはどうしよう…


幼稚園の時間帯で働いていたので悩みました。
しかも放射線治療の予約は前日に取るシステムで毎回同じ時間が取れるとは限らない。
毎日毎日遅刻や早退をするわけにはいかないし…ましてや7週間休み続けるわけにもいかないし…



なので、放射線治療が始まる前にパートを思い切って辞めました!

余計なストレスを感じたくなかったし、実はがんの治療で…と職場に打ち明ける勇気もタイミングもなかったからです。



お陰で時間にも気持ちにも余裕を持って治療に臨めました。
治療後半は皮膚が乾燥して赤黒くなり、とにかく痒かった
ブラジャーなどは厳禁なので毎日ノーブラで過ごしました。冬だから色々と誤魔化せたけど…夏だったら大変だろうな…





病院の地下にひっそりとある放射線科。
42歳の自分には当分無縁だと思っていたその場所は、少し薄暗くて、物悲しい雰囲気でした。

そこにはがんの人しかいない。

連日通うので、自然と顔見知りになるけれど、目を合わす事も挨拶を交わす事もない。
皆が黙ってがんと戦っている、そんな場所でした。
あの7週間は長かった。
最終日の達成感とも開放感とも言えない気持ちは忘れられません。

もう2度と戻ってきたくない。

そう強く思いながら、放射線治療を終えました。