○アンカラ国立オペラ・バレエ劇場でタンホイザーを観劇(+感激)してきました。ウィキペディア(トルコ語版)によるとこの劇場は、パヴァロティ氏がデビューして間もない1963年に招待を受けて、或る難しいプログラムに出演したけれどもテノールの能力が不十分であるとして、降板になるという苦い経験をしたことがある劇場だそうです。(こういう経験が世界的な大テノール歌手を生み出したのかもしれません。)
○劇場自体は、ウィーンやミラノのような大劇場ではなく、こじんまりとしています。劇場の廊下には、ある日本人の方がこの劇場で「蝶々夫人」が上演されたというニュースを聞いて、劇場に贈ったという日本人形が展示されいました。人形はだいぶ古くなっており、インターネットや国際宅急便もない何十年も前に贈られたものと見受けられます。
○タンホイザーのお話は、一言でいうと愛欲に溺れたどうしようもない男(すこしいいすぎかもしれませんが・・・)を巡る悲劇の物語です。言語はドイツ語でしたが、あらすじを予習していった上に、舞台の上の方に掲げられた小さなスクリーンにトルコ語の字幕が掲載されていたので、物語の内容はある程度理解できました。
○上演自体は、細かなところを気にしなければ、結構良かったと思います。90年代に佐川急便のコマーシャルにも使われていた序曲のメロディーが随所に出てきます。また、有名な第2幕の大行進曲は、舞台演出もよく、とても感動的でした。第3幕の最後に巡礼者の祈りのメロディーの合唱で幕が下ります。また、見に行きたい演目です。
○今回タンホイザーを初めて観劇しました。十数年前にデュッセルドルフを旅行した最後の夜に、タンホイザーを見に行くか、韓国焼き肉を食べに行くかという選択肢の中で、焼き肉を選んだことを、今になってちょっと後悔しています。