遺伝子治療とは、遺伝子の異常を修正することで、病気の治療や予防を行う最先端医療技術です。
遺伝子に異常があると、体内で正常なタンパク質が作られなくなり、病気を引き起こす可能性が出てきます。
遺伝子治療では、そんな異常のある遺伝子を正常な遺伝子に置き換えたり、異常な遺伝子の働きを抑制したりすることで、根本的な治療を目指しています。
治療の方法には、大きく分けて「体内法」と「体外法」の2種類があります。
体内法は、正常な遺伝子を直接体内に導入する方法です。
ウイルスのベクターと呼ばれる運び屋のウイルスに正常な遺伝子を組み込み、患者さんの体内に投与することで、細胞に遺伝子を送り込む仕組みになっています。
体外法は、患者さんの体から細胞を取り出し、体外で遺伝子を導入した後、再び患者さんの体に戻す方法です。
患者さんの細胞を培養し、正常な遺伝子を導入することで、遺伝子を修正した細胞を体内で増殖させます。
遺伝子治療は、がんや遺伝性疾患、難病などあらゆる分野を治せる希望として期待が高まっています。
ただ、高額な費用がかかることが課題となっています。
治療費用は、病気の種類や治療方法、医療機関などによって異なりますが、数百万円以上かかる場合もあります。
日本では2019年に、ある種の白血病に対する遺伝子治療薬が承認され、健康保険が適用されるようになりました。
しかし、多くの遺伝子治療はまだ研究段階であり、保険適用外となるため、ほとんど高額な費用がかかるのが現状です。

遺伝子治療というと、「新しい技術を取り入れることで、今まで諦めていた病気が治るかもしれない」と期待している方も多いと思います。
ご本人や家族が病を抱えている方にとっては、新しい治療方法が出来るというのは期待が持てますよね。
今までの治療では効果が出ず諦めていたという方も、遺伝子治療には期待を持たれていることと思います。
しかし、遺伝子治療はまだまだ発展段階ということもあり、問題点もある治療方法です。
遺伝子治療は現在も様々な研究が行われており、まだまだ実例が少ないのが現状。
そのため、遺伝子治療を行った経験がある医師が少ないことになります。
癌治療のために遺伝子治療を行った場合、適切な位置に治療が行えないと遺伝子などが逆に活性化してしまい、症状を悪化させてしまう可能性があります。
また、この治療方法により酵素活性を失ってしまい、癌遺伝子を抑制させてしまうこともあります。
癌治療のために遺伝子治療を取り入れたにも関わらず、更に病状が悪化してしまえば、患者さんにとっては辛いことになってしまいます。
そして、実例の少ない治療方法のため、安全性の確保などもまだまだ万全ではないといえるでしょう。
治療中、安全性が確保されなければ死に至ることもありますから、慎重に行っていくことが必要です。
遺伝子治療はとても期待が高まる治療方法ではありますが、現段階では問題も多い治療方法となっています。
もちろん、これから更に研究が進んで治療方法が進化し確立されていけば、様々な治療方法として取り入れられる可能性はあります。その進歩に期待したいものです。
こちら、参考までに→→→遺伝子治療の今