小さくて、小さくて。
今にも消えちゃうんじゃないか?と
思うくらいか細い声の仔猫を。
野良猫の仔猫。
私は、この母娘をその日の朝見ている。
けれど、弱っていたので、母親に
見捨てられたんだと思う。
しょこらぶはるあ
山本公華です。
我が家で、隔離して貰い手を見つけるのが
ベストなのだが、この季節。
隔離出来る部屋が北向きとはいえ、
室内温度は厳しい。
そこで、知人にお願いをした。
貰い手も見つかりそうだから、
即引き取ってくれた。
安堵したのは、束の間。
具合が悪化し、私は夜遅くに引き取りに行き、
病院に連れて行った。
重度の感染症。
ノミダニ。
この辺は、野良猫を拾ったら、想定内。
ただ、食欲がない。
嘔吐をする。
仔猫は、食べないと生きていけない。
嘔吐するということは、
重篤な状態ということ。
ルナを拾った時も思う。
子どもの頃、何度も捨て猫、捨て犬を
拾っては思う。
この子たちも『命』だ。
感情もある。
甘えたい。
寂しい。
嬉しい。
楽しい。
悲しい。
私たちと何も変わらない。
今日、仔猫に会いに行ったら、
ゲージの中には、仔猫が数匹いた。
アメリカンカールが混ざっている仔。
綺麗なブルーアイのアメショーの様な仔。
この仔たちも、捨て猫だ。
切に思う。
どうかどうか、ルナやこの仔たちの様な
仔が増えない様にと。
捨てるのが人なら、
手を差し伸べるのも、人だと思う。
そして、今は強く願う。
どうかどうか、彼女が元気になる様に。
どうかどうか、幸せになれる様に。
それだけを願う。
不思議なことに、
朝は、猫のご遺体を見て凹み、
彼女を引き取りに行った時、白い猫が
木の陰からずっと見ていた。
病院の駐車場にはブチの猫が、鎮座していた。
よく分からないけれど、何かあるのかなって、
勝手に感じた。
誰よりも、幸せになって欲しい。
私は、全力を尽くすよ。
元気になろう。