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一周忌の頃、hideトリビュートアルバム・SPIRITSが出た。縁のあるアーティストがhideちゃんの楽曲をカヴァーした作品。
YOSHIKIのピアノ、LUNA SEAやBUCK-TICK、ゼペットストア、布袋さん。各アーティストからの愛を感じた。その中にshameというバンドがいた。hideちゃんがデモテープを聴いて気に入り、会う約束をしたままで会えなくなってしまった…というバンドだった。カヴァーを聴いてみて結構気に入っていた。
夏にMIX LEMONED JELLYというhideちゃんが始めたオールナイトイベントが再び開催された。場所は渋谷 ONAIR EAST&WEST。向かい合わせのライヴハウスの行き来が自由、どちらにいつ誰が出るかはわからない。色々なバンドが見られた。そして、不意に明け方5時頃登場したのはshameだった。
ライヴが圧巻!
見た目は華奢でちっちゃく可愛い男の子風なCUTTくんが放つ、伸びやかで時に荒いカートコバーンみたいな声。分厚いバンドサウンド。トリビュートアルバムで気に入っていたバンドと今見ているバンドが同じと気付き、一気に引き込まれた。タワレコ限定のシングルが出るとその夜に知り、買いに行く事もその場で決めた。たまたま居合わせたライヴだったけれど、すっかり虜になった。
そして後日、シングル発売日に家から一時間のタワレコに電車で行き、無事にCDをゲット。聴いてはまた引き込まれ、世に出ている音源を全てかき集め、ライヴにも通い始めた。
hideちゃんからまた出会いをもらったのだ。また全力で追いかけたくなるバンド…hideちゃん風に言うと、「10年に一度くらい出て来る、付いて行きますミュージシャン」だった。また夢中になれる音楽に出会えたのが心底嬉しかったし、しかもそれはhideちゃんが発掘したバンドだったし、ヴォーカルのCUTTくんはコアなXファンでTOSHIくんのラジオにシロウト時代に出たらしい…という全ても心地良かった。あたしは東京名古屋のライヴ&インストアイベントに一人で通い詰め、渋谷タワレコ限定発売のビデオは発売日に買いに行ったし、サインもピックももらったし、うっかりラジオの生放送にファン代表で出たり(←黒歴史)…
第二の青春が来た感じだった。懐かしい感覚だった。その後shameは突如解散した。そして数年後に 突然SHAMEとして再結成。今は更にEVERYTHING MUST PASSと改名して活動している。音楽性が大分変わり、メンバーが脱退したりで気持ちが離れてしまったが、やっぱりCUTTくんは好き。先日柏であったhideちゃん追悼イベントにもTAIJIや真矢くん、チロリン達と肩を並べて出演していて、とても豪華なメンツだと思った。行きたかった。
同時期にパソコンでネットを始めた。hideオフィシャルBBSやファンのBBSに出入りし、沢山の友達が出来た。併設のチャットで一晩中しゃべっていた。2時間位寝ては学校、夜はまた一晩中チャット。そのBBSとチャットが閉鎖になると代わりに自分がBBSを開設した。チャットで遊んでいた友達が皆継続して仲良くしてくれた。何もかもをBBSやチャットで吐き出し、皆が支えてくれて、あたしは完全に独りじゃなくなった。救ってもらった。
hideちゃんに悲しみをもらったけれど、数年かけて、hideちゃんが与えてくれた友達や音楽によってあたしは強くなれた。
