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秋の終わりにhideソロアルバムの3枚目が発売された。それも完成間近だったものを最後まで仲間が仕上げて出たものだった。タイトルはJa,zoo。5月2日にはジャケットの撮影がされていて、途中で訃報を知らされたものの、モデルや撮影スタッフには終了まで秘密にされていたとか。
アルバムは1stも2ndも、CDとはいえ擦り切れる程聴いた。どちらも初回盤は一生の宝物(ちなみに両方、初回盤二枚と通常盤を持っている)
でもJa,zooはあまり聴かずにいる。hideちゃんは本当はどういうアレンジにしたかったのかな、などと余計な事を考えてしまうから。それは、のちに出た未発表音源全てに共通して思う。リリースは有り難いし、出してくれたI.N.Aちゃん達には感謝している。でもhideちゃんは嬉しいのかがわからなくて、何となく聴くのが申し訳ない…というか、躊躇してしまう。変かな。グッズに関してもそうなんだよな…。
アルバム発売に伴ってツアーも行われた。メインヴォーカリスト不在のツアー。あたしは横浜アリーナに行った。今までと大差ないステージで楽しかった。メンバーが温かかった。でもやっぱり悲しかった。
春先に2冊目のファンクラブ会報が届いた。文通相手募集のコーナーにはあたしが送ったメッセージが載っていた。
その結果、北海道から沖縄まで全国各地から手紙をいただいた。偶然同じ高校の後輩もいた。その子からは、高校の卒業式にHURRY GO ROUNDのジャケットに写った花そっくりの花束をもらったりした。トータルで30人位から手紙をいただき、全員に丁寧に返信した。毎日一通は手紙が必ず届くようになり、郵便屋さんが来るのが待ち遠しくなった。数回のやり取りで途絶えてしまう人も居たけれど、近くの人達とは集まって遊んだり、西武ドームの一周忌イベントに数人で行ったり、その会場で会ったり、横須賀に泊まりに行ったり、ミュージアムに行ったり…
あたしは独りじゃなくなった。一緒に泣いてくれる友達が出来た。hideちゃんに出会わせてもらった友達。10年経つ今も、大切な存在。
友達との出会いが、未来に向けて再び歩き出すきっかけになった。
