Les Chocolats Fraises -2ページ目



あっぷだうん
あっぷだうん

移動遊園地のローラーコースターのように
あっぷだうん
あっぷだうん


大して急降下するわけでもなく
大して急上昇するわけでもない。


降りたい。




少し突っ走りすぎたみたいだ。
少し、キャパを超えてしまったみたいだ。

少し、疲れたみたいだ。



少し、甘くみてたようだ。




こもりたい。






「友情ってさ」
お酒を一口含んでから彼女は言った。

「時に恋人を超えちゃうことがあるよね」


「ちょっと複雑な気分だよね」

からりと氷の音がした。


結婚Ⅱ



『あなたにとって結婚って何?』

コーヒーを淹れた手を止め、彼女をは言った。

『タイミングかな』

『タイミング?』

『そう。タイミング』
彼女はミルクを足しながら続けた。

『「あ、この人だ。この人と一緒にいる」って
 2人が同じタイミングで想うこと。
 1人だけじゃ片想いになるでしょ?』



結婚



『あなたにとって結婚って何?』

暗闇の中で少し黙った後、彼はこたえた。

『生きること。日常生活を愛する人と過ごすこと。
常にそこにいること。』