さくらももこさんが若い頃の旅行記。
1996年の旅行記を文庫化した作品です。
この時さくらさんは31歳。
軽妙な語り口は晩年と変わらないけど、やはり若いなあという印象です。
特に旅行好きではないと書かれているので、あまり乗り気ではなかったのかな。
何か物足りなさがありました。
『もものかんづめ』を含む初期のエッセイ三部作が最高だったので、ちょっと違うなと思いながら読みましたが、この本ももちろんよかったです。
あの三部作が特別面白かったんだと思うな。
あれを読む度にすごい!天才!と思います。
さて。
まずは腹痛の旦那さんを連れてスペイン・イタリアへ。
旦那さんのダメっぷりに笑っちゃいます。
次は父ヒロシとアメリカ西海岸へ飛びます。
グランドキャニオン見物はヒロシ長年の夢だったようですが、憧れの地を前にしても彼は熱心に眺めてるだけ。
でもこの様子に彼の感動が詰まってるのがわかります。
うちの父もこんな感じの人なんですよね。
普通のおじさんで気楽だけど、感受性豊かだし面白いの。
父のダジャレのセンス、私は大好き。
父の憧れの地はウユニ塩湖らしいです。
果たして私は彼を連れて行くことができるのでしょうか。
ひとまずコロナ禍が落ち着くことを願うばかりです。
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ももこの世界あっちこっちめぐり
さくら ももこ
集英社/2021年03月19日
9784087442175


