パッション(Passion) | CAHIER DE CHOCOLAT

パッション(Passion)

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ゴダールの映画を観ると、やっぱり好きだなあと思う。わけがわからなくても、途中で寝てしまっても、好きだと思う。好きだと感じる。ヌーヴェルヴェーグの頃の作品はそれなりに観て、ジガ・ヴェルトフ集団名義の作品はいくつかは観て、2014年の『さらば、愛の言葉よ』は一応観ている(3Dだけど3Dでは観てない)。80年代〜2000年代の作品はごっそり抜けている。その理由は単に「生まれる時代を間違ったな」と思うくらい、60年代〜70年代の時代の空気が好きなだけ。『パッション』は、まだ観ていなかったDVD(友人にもらった)が出てきたので観た。やっぱり好きだなあと思った。ゴダールのセンスの良さは、ほんとうにとんでもないといつも思う。ファッションも色も。手書きの文字さえも。これに関しては、トリュフォーも嫉妬していたという話をどこかで読んだことがある。それはそうかもしれないと納得する。もちろんトリュフォーの趣味の良さもとても好き。『パッション』は映画内の映画の撮影現場とその周辺を描く映画……というと、思い出すのはトリュフォーの『アメリカの夜』。まったく違うけれど、根底にあるものはきっと同じ、なんじゃないかと思う。そう思いたい。