State of Rhythm: Danilo Plessow (MCDE) 25-08-20 | CAHIER DE CHOCOLAT

State of Rhythm: Danilo Plessow (MCDE) 25-08-20

State of Rhythm: Danilo Plessow (MCDE) // 25-08-20 by Worldwide FM
https://www.mixcloud.com/worldwidefm/state-of-rhythm-danilo-plessow-mcde-25-08-20/



今月は、パリのミュージックシーンの3人、J.A.W FamilyのThomas (Vermynck)、Superfly RecordsのManu、クラブ DJOONのAdrienにDaniloが話を聞いた。前半の1時間はdaniloとThomasのジャジーで贅沢なb2b、後半はManuのセットをお届けする!


Danilo:ここからちょっとインタビューを。まずは、J.A.W familyのThomasの短い自己紹介。

Thomas:J.A.W familyのThomasです。J.A.W. familyは2005年からやっているから、もう15年。プロモーターとして始まって、ブッキングもやるようになってからももう何年も経っていて、始めたのはパリだけど、この10年はベルリンでもやっているから、今はふたつの都市を行ったりきたりしながらやってる。最初は主にその当時よく聴いていたDJやプロデューサーと一緒にやり始めたから、メインはデトロイトやシカゴ、いわゆるハウスシーンの人たちで、ニューヨークの影響も大きかった。だから、Theo Parrish、Kenny Dixon Jr.、Larry Heardといった人たちと一緒にやり始めたんだ。ロンドンとアムステルダムのクラブシーンにたくさん影響を受けていたから、そういうところとフランスも行ったりきたりして、それからパリに戻ってきた。2000年代の始めのごろにそういった場所で起こっていたことはパリでは起きていないとわかって、それで自分たちの街でも何か始めないといけない、そういう人たちを連れてこないといけないって強く感じたんだ。ここまでが僕たちがどんなふうに始めかについての基本的な話。何年かやっていくうちにだんだんよりオーガニックな音楽、ジャズやソウルやディスコになっていって、この10年ぐらいはライブミュージックをやるようになってきた。たくさんのライブミュージシャンやライブバンドとたくさんやるようになってる。だから今、僕たちはDJとライブのふたつの世界にいるといえる、でも、だいじなのはそういうことではなくて、だいじなのは音楽で、音楽をやる方法自体は僕たちにとってはメインのポイントではないんだよ。

Danilo:ほとんどのことが一時停止状態になっている今、この数ヶ月間をThomasがどうやってやってきているのかを聞いてみたいと思った。

Thomas:そうなんだよ、間違いなく難しい状況だよ。プロモーティングに関してはいくつかあって、もちろん今年の予定もあったけど、かなり早い段階でキャンセルすることに決めたんだ。そのうちのいくつかは年末にはできるかもしれないけど、でもインディペンデントのプロモーターとしてはプロジェクトを進めるのはリスクがありすぎた。状況がどうなっていくか、数ヶ月後に何ができて、何ができないのかもぜんぜんわからなかったから。だからプロモーティングの動きは基本的に止めることに決めたんだ。3月にすべてが始まって、ショウを春から夏に、夏から秋に、秋から来年にって何度も何度も延期したり、キャンセルに対応したりでずっと忙しいよ。もちろんずっと色々考えてもいるけど。やっぱりプロモーターやフェスティバルやエージェントやアーティストといったコミュニティはお互いをできるだけ助け合うようにしないといけないよね。ぜんぜんできないんだったらキャンセル(延期)もほぼないだろうけど、ほとんどのスタッフは先の日程や来年に延期をしてくれてる。そういうプロモーターやフェスティバルには感謝しないといけないね……考慮して、続けようとしてくれてるんだから。基本的にみんな収入とギグを失わないように、なんとか乗り切ることを目指してる。だから、僕らみんなにとって、短期的、中期的には経済的に苦しくても、こういうことについてはとても嬉しく思ってるよ。ほとんどのショウを来年に延期できるっていう事実が、よくなる日をとにかく待つ希望をくれてるし、すべてを失うわけじゃないって思える。ほとんどのショウが2~3回延期になって、そういうギグについて確認したり、延期したり、ゼロになったりしないって確かめたりっていうのをずっとやってるから、いつもより仕事の量が増えたとしてもね。ギグひとつごとにたくさんやることがずっとあるけど、結局、僕たちにとってはそれが一番だいじなことではなくて、一番だいじなのは、とにかくシーンを一緒にやり続けていって、こういう難しい状況の中でもお互い助け合うことなんだ。このシーンで生きている人たちが仕事を変わったりとか、ほかのことでやっていかなくてもいいように。そうなるととても複雑な気持ちだと思うから。それが一番だいじなことで、お互いを見てる、誰かがあきらめようとしているときはいつも見ているんだ。そういうところを見るのはつらいからね。みんな強くあり続けようとしているし、できるだけ気づくようにしてると思う。この状況にはすごくストレスがたまるし、悲しいけど、それでも絶対にみんな一緒だから。ここ数週間、数ヶ月の間、それはすごく強く感じてる。仲間やシーン全体にこういう姿勢が見えるっていうのは、僕にとっては絶対にだいじなことだね。


Danilo:レコードストアの世界でもたくさんの変化がある。でも、プロモーターと比べると、必ずしもすべての見通しが暗いというわけではなさそう。Manuにここ数ヶ月のことについて聞いてみた。

Manu:ハロー。パリのレコードショップ、Superfly RecordsのManuです。

Danilo:パーフェクト、短くて的を得てる。いいね。お店はどうだった? 2ヶ月ほど閉めていたんだよね?

Manu:そう、2ヶ月、それくらいは完全に閉めてた。仕事しないって決めたんだ。まあ、もちろん、ちょっとそうじしたりとかはしたけど……

Danilo:でもインターネット(での販売)はない。

Manu:それはぜんぜんないね。まあ、2ヶ月はちょうどいいぐらいだったからだいじょうぶだったけど、もう少し長かったらインターネットでレコードを売らないといけなかったと思うよ。それにしても、すごくみょうな期間だったけど、すごく興味深い期間だったともいえる。覚えてる限りではこんなに休む機会はなかったし、ビジネスの面では再開したそばからもうずっとすごいことになってるよ。人がいっぱいくるんだよ。サポートのためにっていうのもひとつにはあると思うけど、でもみんな買いたいって思ってたかもしれない。さらに驚きなのは、それがそのままだってこと。最初の2週間だけじゃなくて、今も続いてるんだよ。今は夏の終わりだから、もちろん少し静かになってるけど、でも今でもかなりだよ。

Danilo:経済全体が戻ってくるのにはまだ3ヶ月は見ておかないといけないだろうね。

Manu:それは確かにそう。

Danilo:でも今、お店にくるのはいつもレコードを買いにくるのと同じお客さんなの? (この状況には)うんざりしていても、でも買い物を続ける余裕はある人たちなんじゃないかと思うけど。だって、今仕事がないDJはレコードを買うお金ないよね?

Manu:そう、そうなんだよ。レコードを買ってくれてるのは新しいお客さんが多くて、理由も色々。彼らにとってはレコードを買いたいときなんだよ。もちろん、DJ(のお客さん)は少なくなってる。ほとんどのDJが(自分では)状況をコントロールできないから、仕事がないのはレコードを買う予算がないっていうことになるのは当然。でもそれ以上に、DJとしてプレイするなら、レコードを買うのはすごくわくわくすることだよね。棚に並べるだけじゃ、意味がないから。

Danilo:Manuのレコードショップには海外からのお客さんがいつもとても多いのを知っているから、海外からのお客さんがこなくて、地元のお客さんだけになっている今はどうなんだろうと思っているんだけど。そういうことはどうビジネスに影響してる?

Manu:そうそう、間違いなく変わったね。だから、どうしようもなかっただけじゃなくて、海外のお客さんもぜんぜんいないのに店がうまくいってたことにとても驚いてたんだ。でも僕の聞いた限りでは、パリのお客さんはほかの店にも行っていて、パリの店はみんなかなりうまくいってるみたい。だからある意味びっくりで、それについてはうまく説明できないな。海外のお客さんに関しては、10日くらい前から何人か見かけるようになってきてるよ。オランダの人とか、ドイツの人とか、ベルギーからの人とか。ほとんどが若い人だね。サポートはかなりうまくいってるといえるんじゃないかな。まあそこまで驚くことではないかも、少なくとも僕らは運が良かったっていうことで……色んなところからちょっとずつお金を得られてる。最終的には、売り上げに限っては通常のときよりも多いくらいになってて、個人的には収入はあまり変わらなかったよ。

Danilo:仲の良いレコードショップのオーナーのほとんどがこの外出制限の期間を実際かなりうまく乗り切っていて、そこまで苦戦はしていないと聞いてとても驚いた。でももちろん、世界規模ではこういうところばかりではない。だからやっぱり地元のレコードショップのサポートは必要だと思う。しばらく前にベルリンに引っ越しをしたThomasに、もう一度話をしてもらった。J.A.W familyはパリで始まったけれども、Thomasはドイツに移り住んでいる。ドイツの今のシーン、特に、この状況のもとではどうなのかが気になった。

danilo:J.A.W familyが始まったころ、(Daniloは)ベルリンにいたと思うけど、最初のころは色んな場所でやってたよ。その中のひとつは何年か前になくなったベルリンのKotti Festsaal。まさにすべてが始まった場所で、そこからまた違う場所に行った。Horstとか、これもすぐにクローズしてしまったけど。そのあとPrince Charlesに5~6年いて、そこである程度のものを確立しようとしてた。そのあとに行ったGriessmuehleも今はもうない。会場として貸してもらったりすることはできるけど。こうして考えてみると、ベルリンではすごくたくさんの色んな場所でやってきてるね。その場所の8割くらいは今はもうないけどね、コロナもあったし。ベルリン自体は常に進化してるし、常に動いてる。もちろん今の状況では、3月以降すべての動きが止まってしまってる。ベルリンはかなりラッキーだよ。この街ではクラブカルチャーがとても重要だってみんなわかってるから。だって、旅行産業の収入の25~30%はベルリンにくる人たちで、その主な理由にクラブカルチャーがあるんだよ。そのためだけ、パーティに行くためだけにきてるわけじゃないにしても、旅の一部ではある。それに、展示を見に行きたかったり、レストランに行ったり、街を訪れたりするのが目的で、パーティに行くためにきてるんじゃなかったとしても、夜に出かける予定があることも絶対にある。これまでの数十年間、ベルリンはずっとそうだった。だから市にとってはとても重要で、そういう意味でも、今この状況の中で、市はクラブを経済的にとても支援してくれてる。難しいのは、これがどれくらい続くのかってこと。もし市が長期的にほんとうにみんなを支援することができるならね。最初のプログラムは3ヶ月間で、不足があればとりあえずもう3ヶ月、3ヶ月単位で、っていうことになってた。政府は新しいプログラムを考えてるけど、状況はあまり変わっていなくて、今のところクラブはあんまり再開しそうにない。すごく少しずつだし、制約もある。屋外で少しずつ始められてるくらい。でも、クラブはどうなるかよくわからない。興味深いのは、Berghainもだったかな、かなりたくさんの大きなクラブがクラウドファンディングのキャンペーンの開始を決めて、そのほとんどは大成功してるってこと。クラブにとっては市からの支援を得ることはすごく重要。すごく重要だけど、一方で、コミュニティに支援を求めることもだいじなんだよ。クラブはコストがとてもかかる。(支援が)ほんとに必要だと感じてるし、コミュニティに働きかけることが必要で、それもとてもだいじだと僕は感じてる。政策ですべてをなんとかすることはできないから、自分のところに楽しみにきてくれていた人たちに働きかけること、必要なときには支援を求めることも良いことだと思うし、その意味では、ベルリンではかなり上手くいってると思う。

Danilo:ThomasとJ.A.W familyは、アメリカからたくさんのアーティストがくるようになる前から、とても上質なアーティストたちを紹介したり、パリとベルリンで最高なパーティをオーガナイズしたりしてきた。現在の状況を考えると、残念ながら移動がすぐにできるようにはなりそうにはない。今の状況がシーンに与える影響を総体的にどう思っているかを聞いてみたいと思う。

Thomas:これから2~3年でどうなっていくのかを予測するのはとても難しいけど、短期的にはプロモーターのやるフェスティバルは以前より短くなるのは間違いないだろうと思う。これは、今年イベントを実施できなかったっていう人たちから実際に聞いたことで、ショウを短くしないといけない、来年のショウのためのブッキングをまた軌道に乗せないといけないって言ってた。短期的には難しいかもしれないけど、ずっとこのままではないと思う、この業界では。また動き出すだろう、そういう人たちが可能にするだろうって前向きに考えてる。今難しいのはアメリカで起こってることにも関係ある。全体がどうなるんだろうっていう。今年選挙がある、2年後じゃなくてほんとうに良かったよ。それで変わるんじゃないかと思う。っていうのも、アーティストの扱われ方は政治的な状況にかなり関係しているから。一般市民もだけど、アーティストは絶対にそう。大きく変わることを願ってるし、今年何も変わらなかったとしても、できるだけ早くアメリカのアーティストにもきてもらえたら、と思う。2021年の春より前にも。だからやっぱり、これについてはしんぼう強くならないといけない。アメリカのアーティストとヨーロッパのアーティストでは変えていく必要が必ず出てくると思う。今移動が大きな問題だっていうことはみんなわかってるから、ヨーロッパのアーティストにシフトするプロモーターやクラブもたくさんいる。これは僕が一緒に仕事している人たちも経験していることでもあって、ヨーロッパのアーティストに対する関心がずっと高まってる。イベントは自分たちの街に近いところでやるようになってて、ツアーにはより注意が払われてる、どうやってやるか、アーティストたちがどこでプレイするかも。だから少なくとも短期的には、これは僕の仕事でも考慮しないといけないことになる。少なくとも今みたいな状況が続いている間はね。

Danilo:ここからはパリのクラブ、DJOONのブッキング担当のAdrianにも参加してもらって、ここ数ヶ月の状況についてとこれからのことについて話してもらおうと思う。

Adrian:ブッキングをやっているAdrianです。主にDJOONのブッキングを担当してます。今はあり得ない組み合わせのブッキングをするみたいな感じだけど、通常はその時の状況次第。今みたいな問題がこれ以上続いたら、まったく先が見通せないことになる。実際、今わかってるのは9月から5,000人以上のイベントが許可されるっていうことだけ。でも、僕たちみたいな小さい会場でやってる者にとってはそれは関係ないから、いまだに何も見えない中を歩いてるような状態だよね。全部が解除されたら、最後にやっと、ってなると思う。僕らはバーもやってるけど、バーは物理的なものだから、大統領が日曜日の9時だったかな、YouTubeで「明日再開できます」みたいなことを言ってたね。そもそもコロナウイルスのことだけじゃない。要因はこれだけじゃなくて、フランスでは去年ストライキもあった。あれがクラブにとってはたいへんだったんだよ。クラブにくる人のほとんどが地下鉄を利用する。地下鉄が動かなかったら、クラブに人がこない、みたいな。それでそのあとコロナで、たいへんだよ。クラブがもとに戻るには何ヶ月もかかると思う、1年かそれ以上かも。今のところ何も聞かないけど、政府からの大きい補助でもない限りは。でも、みんながどうやって、どれくらい受け入れたいと思うかにもよると思う。たとえば、もし再開したとする、まあ楽観的に言えば10月とか11月とかに。それで、みんなほんとうに戻ってきたいと思うか、前みたいに戻れるくらい安全だって感じられるかどうか。ある意味では、もっと早く通常通りにすることは可能だけど、出かけるのをちょっとどうしようかと思う人も多いと思うし、再開の方法に関しては細かく考えていこうと思ってる。人数制限は半分かもしれないし、マスク着用かもしれない。パリのクラブの中にはダンスが必ずしも重要ではないところもある。でも、僕らみたいなところはダンスは切り離せないものなんだ。僕の知ってるクラブでも、スイスの[* ]とかアムステルダムのDokaとかは座ったままで聴くセッションをやってる。今日これから僕らもやるけど、こういうのはかなりコストもかかる。クラブに行くことっていうのは、クラブに行く側にとっては、ダンスできればそれでいいんだよね。着席でのパーティをやってるところはみな僕らがやってるよりも設備がいい場所で、でも僕らがやるのは、それはまた違うんだよ。僕らがやるのはダンスとみんなが集まることなんだよ。

Danio:すべての状況はもちろんものすごく複雑で入り組んでる。ここで何かを大きな声で言いたいわけではなくて、ナイトクラブとプロモーターの経済的なことについての、ある種の観点をとにかく伝えたいと思ってる。その点について、Thomasにも今後数ヶ月でどうなっていくかという見通しと、この業種の人たちが乗り切れるようにするために、政府はどんなことをすべきかといったことについて語ってもらった。

Thomas:ふだんどおりのことをやり続けるためにただ待つ、って言いたいわけじゃないんだ。何もしないことといつものようにやることの間の妥協案が必要だってこと。妥協はする、でもみんなに責任が伴うってことも今僕らが直面してる問題だと思う。政治は僕らみたいな人を責任感のある人々として見ていないんじゃないかと思う。それはたぶん若い人たちは楽しみたいだけだったり、リスクをおかしてみたかったりして、状況を深刻にとらえていないっていうことがあるから。それはほんとによくそう思われがちだけど、僕らは責任を負うことをものすごく真剣に考えてるし、それでも妥協案を見つけようとしてる。でも今までのところ、妥協について考えることすらもまだ始まってない。もうかなり遅いと思うんだよね、みんな違うことを考えたりし始めてる。僕らは、どう行動するか、僕らにとってのはっきりした別の案をもっと考えようと思う。再開を急ぎたくはないんだよ、それで混乱を招くようなのは。再開できて通常に戻れたとしても、僕らがそう思ってるだけで、再開はできなかったとしてもこの期間を乗り切れるように、政府がどう僕らに寄り添ってくれるかっていうことが解決策になると思う。(政府からの解決策が)あるんじゃないかと思ってる人もいるけど、でもあまりありそうではなくて、それが今実際に起こってることで、よく気をつけておかないといけない。そうだね、気をつけておかないといけないね。もし来年再開するとしたら、まあ来年になるだろうけど、(政府は)プランを提供するべきだと思う。

Danilo:見込みを。

Thomas:そう、見込み。来年までの支援をしてもらえたらね。1年間は活動がないし、家賃も払わないといけないからね。通常通りじゃなくてもまた仕事に戻れるようになることは、ある意味では助けになるとは思う。だからこれから数週間でどうなるか、すごく気になるよ。早い時期に人々が戻ってくることを望んでいるのはみんなわかってるけど、ヨーロッパ中をどれだけのスピードでウイルスが広がるかも知ってる。だから、僕たちにとっては今からが興味深いところ。早く戻ってきてくれることを待つことは、僕らの仕事がそれにどれだけ影響を受けることになるかを知ることでもある。それで、8月の末まで待つように言ってる政治家たちは「外出はどうなりそうでしょうか?」とか言うんだ。だから、今起きていることに目を向けないようにするんじゃなくて、もっと仕組みやルールを作って前向きな方向に進んでいったらいいと僕は思ってる。これから2度目のロックダウンにはほんとうにならないでもらいたいし、みんながもとどおりに戻ってくるのは基本的にはすごくびみょうで難しいだろうっていう恐れも感じてる。もうとにかくこういう経験はしたくないよ。

Danilo:DJだけではなく、ライブミュージシャンとして音楽の世界にいる友人たちについても、ひとつわかっているのは、ソーシャルディスタンシングを取って、ガイドラインに従ったショウで、秋か冬くらいに再開する見込みを少し持っているということ。だから、ライブミュージシャンがステージに戻ってくる時期にもなりそう。こういう方向への動きについても、Thomasの考えを聞いてみたいと思う。

Thomas:ライブをもっと強力にしようと思う、もともとライブがなかったらDJもいないわけだし。かなり論理的だよ。そうすれば、DJシーンも復活する、みんなをまたハッピーにすることができる、またみんな戻ってくることを願ってるし、そうなると思う。まずはライブミュージシャンとバンドが戻れたら、それはいい兆候で、それがいいスタートになるよ。





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8月のState of Rhythmのインタビュー部分です。最初に情報を知ったときから、とても気になる!と思っていたパリのレストランでのイベントのときに収録されたインタビュー。Instagramなどを見る限りでは、イベント内でのトークとはまた別にSuperfly Recordsの店内で収録された対話のようですが。内容は、新型コロナウイルスのパンデミックという今の状況下で、プロモーター、レコードショップ、クラブオーナーというそれぞれの立場からの現状や今後について。色々聞けてよかったです。[* ]のところ、ひとつどうしてもわからないところがあって空白になっています。すみません。スイスのクラブ名だと思うのですが。もしどなたかごぞんじの方がいらしたら教えて下さい。もちろんいつものように前半後半ともに音楽も良いのでぜひ聴いて下さい。記事のトップのリンクから聴けます。



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