MCDE - I'm buying more records than ever before. | CAHIER DE CHOCOLAT

MCDE - I'm buying more records than ever before.

[ORIGINAL]
Feature
Motor City Drum Ensemble "Ich kaufe mehr Platten als je zuvor."
Von Carlos de Brito - 10. November 2016
Part of the Digging feature in the digital age from Groove 163 (November / December 2016).
http://groove.de/2016/11/10/motor-city-drum-ensemble-digging-im-digitalen-zeitalter/




特集
Motor City Drum Ensemble「これまで以上にレコードを買ってる」


photo: Presse

―主にどのメディアを使っていますか?

ここ2年くらいで、USBスティックをたくさん使うようになってる。これにはいくつか理由があって。サウンドチェックしたのに問題が起きて困るようなひどい会場だといつもすごくフラストレーションがたまるから。特にフェスとか、そういったところだと。でも、そのパーティやクラブのことを知っていて、レコードでやることにほんとうに価値があるとわかっていたら、そういうときはむしろ多すぎるぐらいのレコードを詰めていくよ。

―今でも定期的にレコードストアに行っていますか?

最近はいくらか減らそうとしてるけど、それでもこれまで以上にレコードを買っているね。これは、パリに引っ越したばかりで、行くところがたくさんあるせい。25件くらいレコードストアがあるし、1年中フリーマケットをやってるから。

―古い音楽はどうやって見つけていますか?

僕にとって、エンドレスにレコードを掘ってまわることはちょっとヨガみたいな感じ。特定の店ではなくて、「通りすがりで」だと特にね。マーケットやチャリティショップ、古い倉庫、セラー、どこででもレコードは見つかる。そうやって探すことのいいところは偶然の出会いだっていうこと。何が見つかるかははっきりとはわからない。インターネットのキーワードやフィルターでえんえんと検索しなくてもいい。そういう探し方にはその良さがあるけど。探して回るのはそうとう労力がいるのは明らかだし、フラストレーションがたまることも結構ある。結局、たくさん時間があって、あとたぶんちょっと狂ってないとできないことだよね。もちろん、インターネットで新しい音楽やヒントを得ることもあるし、友だちから教えてもらうこともある。この世界でお互いのことをいくらかでも知っていたら、色々交換したりもするしね。

―では、ディグはどのように変わってきたと思いますか? もしそうだとしたら、ですが。

何年か前にはたくさんのお金がつぎ込まれたレアだっていわれてるレコードの多くはDiscogsで手に入りやすくなっているね。1990年代に求められていたほんとうに良くてレアなレコードは自然に定まってきていたり、さらに高くなったりしてきてる。でもそれ以外はどうなっているんだろうっていつも疑問に思うよ。新しいレコード(その中でも良いレコード!)を見つけるのがだんだん難しくなってきてる。mixやBoiler Roomで使われたら、そのまますぐに値段が上がる。だからいつも一歩先を行くか、ラッキーでなくちゃいけない。

―デジタルディグというのは可能でしょうか?

どこに住んでいるかによるよね、特定のレコードを見つけるのはとても難しかったり、不可能だったりすることもあるから。ベルリンがいい例なんだけど、まずそもそも買おうとしている人がすごく多い。それから、rock、jazz、house、techno以外はあんまり置いてない。American soul、7インチ、プライベートプレス? そんなチャンスはぜんぜんないね。だからインターネット、誰かのつて、リイシューぐらいしかないんだよ。

―移動で旅をする時、ギグの前にお店に探しにいく時間はありますか?

とにかく、前もって計画を立てるようにする。どんなものを探しにいこうかとか、短い時間でも行けるようにとか。たいていはプロモーターの人とか誰かがその場所に行くのを手伝ってくれるから、似たような嗜好の人との関係を築くのが一番かな。

―フリーマーケットで見つけることは今でもありますか? それは過去の遺物のようなレコードですか?

もちろん。レコードは常に人から人へと回ってる、お墓に持っていくことはできないから。けど、なんでもだいたい5ユーロかそれ以下だった時代は終わってしまった。大きな都市では競争相手も多い。それでも、午後に行ってもまだ何枚か見つかることがあって、いつもびっくりする。みんなが同じ店にもう行ってるあとなのに。もしなくても、がっかりしちゃいけないけどね!

―ディグに行くのが好きなレコードストアやフリーマーケットはどんなところですか?

パリとブロカント(蚤の市)やマーケット全部がトップだね。毎週末Puces de Vanvesに行って、いつも何かしら見つけているよ。前は数年間オランダに住んでいて、いいレコードをだいたい手に入れやすかった。ドイツは、残念だけど、もうちょっと難しい。でも、しんぼう強さと根気があれば見つけることもできる。僕は、Nürnberg、Wuppertal、Mainzみたいな小さめの街にいたからラッキーだったね。僕の意見としては、Münchenがこの国(ドイツ)では一番いいレコードがある街。お金がたくさんあればどこでも、ベストセレクションはたいてい見つかる、豊かな文化環境も必要だけど。少なくとも欧米の国々ではそう。日本もだね。当たり前なんだけど。破産してる人はレコードのためのお金はないよね。






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11月10日にリリースされているので、新しめのインタビューですが。もとはドイツ語です。例によって、ドイツ語→英語は翻訳サイトなので、ざっくりだと思って下さい。USBのことは、ちょっと前のどこかのフェスの動画でレコード使ってないのがあったので、「こういうこともあるのかー」とは思っていましたが、やっぱり場所や会場によってはUSBのほうがいいこともあるんでしょうね。でも行けるものなら、レコードいっぱい詰めてきてくれるようなのにやっぱり行きたーい! あとはいつも言ってるディグは根気と偶然の出会いってやつ。といっても、もともとはあまり大きな街ではないところに住んでいた人だから、インターネットでないと買えない状況もわかってはいるんでしょうね、彼は。あと、日本ってことばも出てきているのはやっぱり単純に嬉しい。



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