いつもありがとうございます。ひよこです
今日は病気とは関係ない話を書きます。
ひよこの家には一匹の居候猫がいます。
キジトラのオスで推定生後9ヶ月。
体重はすでに5キロになります。
私の病気が発覚するちょうど2ヶ月前、自宅の横の道を挟んで向かいにある農作業小屋の前に捨てられたようで、雨に濡れて行き倒れていました。
旦那と外出するつもりで駐車場から車を出したところで視界の隅に小さな黒い毛の塊が。よく見ると耳があります。小さな小さな子猫でまるで黒いボロ雑巾のようでした。体はぐったりと地面にへばりついて足があらぬ方向に向いている感じ。どう見ても骸。小屋の前には少し広い道路があって車がひっきりなしに通っています。
あ~かわいそうに車に轢かれちゃったんだ。
そう思ってゆっくり車を動かしながらみていると、かすかに耳が動いたような気がします。急いで車を駐車場に戻して駆け寄ると、どう見ても死んでいるように見える。体からは力が抜けて目も潰れたように開かない。でもやっぱりたまに頭を僅かに動かしています。どうやら生きたまま蟻にかじられて、それでもどうにかする体力も残っていないようです。
体の毛は濡れていて微かに口を開けてやっと息をしている状態。ちかくにはイチゴの箱のような浅い段ボール箱が置かれていて中には排泄物が残っています。どうやらそれに入れられて捨てられ、倒れていた場所まで這い出てきたようです。朝から降った小雨に濡れて体が弱ってしまって今にも死んでしまいそうに見えます。
これはもう、助からないな…
どうしよう。また雨も降りそうだしいくらなんでもこの状態でひとりで死んでいくのはかわいそう。家に入れてあげて看取ってあげるか、それとも…
日曜日のちょうどお昼の12時前くらい。1件だけ正午まであいている動物病院を見つけて電話をしたら、最初はスタッフがもう帰るからと渋っていたけれど、粘ってみるとすぐ連れてくるなら診てくれるとのこと。
先生の見立てでは生後2ヶ月。風邪をひいているので抗生物質の注射と水分補給の点滴をしてもらってノミもいたので駆除の薬も。先生にこの子をこれからどうするつもりなのか怪訝そうに訊かれます。
元気になるのを待って里親を探してみるか、どうしても見つからなかったらうちで飼うか、まだそこまで考えていません。
先生からは命が助かるかどうかは五分五分、目も失明するかもしれない、ご飯も自分で食べる力がないのでしばらくはシリンジで強制的に食べさせないといけないと言われました。通院も頻繁に通うことになるので先生はお金の心配もしてくれています。
まいったな、猫は一生飼うつもりはなかったのに…
その2年前に溺愛していた飼い猫を11歳で病気で亡くしていました。子どものいない夫婦にとってペットは我が子同然。酷いペットロスに陥ってしまい当時は日常生活も困難になる程。2年経ってもテレビに猫がでてくると辛くてチャンネルをかえてしまうくらいでした。
その日の夜は弱りきった子猫の呼吸も浅くなってきて旦那とどこのペット葬儀社で火葬するかの話までしていましたが、良かったのか悪かったのかその後奇跡の回復。
猫風邪の治療でインターフェロンを打つための通院、抗生物質の投与、捨てられる前も野良猫だったらしく排泄も床に垂れ流すためトイレを覚えるまではペットシーツを床一面に敷いての生活。
いや、ほんと野良猫や野良犬の保護活動をされている方を尊敬しました。大変すぎます
結局2か月で医療費は8万円を超えました。そして徐々に体力も回復し心配していた目もしっかり開いて今ではりっぱなドラ猫に成長してくれました。喘息みたいに変な呼吸は残っちゃったし虚弱体質でまだまだ医療費はかかるけど。おまけに引越しの時はペット可の物件が少なくて家賃は超割高、敷金礼金は通常の2倍。
誰だよ!うちの近くに子猫なんか捨てていったヤツは!しかも雨の日なんかに!
まぁ、ひよこの進行がん騒動で真っ暗だった家の雰囲気を和らげてくれたけどね。
子猫の命を助けたんだからひよこは絶対に助かるよ!ってまだ手術が決まる前に母親に言われたけれど、ぜんぜん違うと思う。
あの日あのまま放置していたら数時間後には死んでいただろう子猫。その後奇跡の回復で生き延びた。そして2ヶ月後にひよこの病気が発覚。しかもがん。つまり…
あんた、私の寿命を吸い取って助かったんでしょ!!
って思いながらどうしようもなく我儘な猫に振り回されて生活しています。いまさらダンボール箱に入れて外に戻すわけにもいかないからね