隣のダンベルマン | バームクーヘンだらけ

帰り道、わがマンションの前にやってくると、

大きなトラックが止まっていた。

引っ越しのようだ。


荷台を覗くと荷物はほとんどなかった。

ダンベルが転がっているくらいで、

既に、中へ運んでいる様子だった。


「ダンベルなんて・・・恐い人だったらどうしよう。」

なんて母は言っていた。


ダンベル持ってるくらいで、恐い人ってどういう発想だよ。笑




エレベーターホールに行くと、

エレベーターを待つ人で溢れていた。

引越作業をしている人が

引越先のフロアーでエレベーターを止めているようだ。


『じゃ、階段で上がって様子見てくるね。』

私は先に階段を駆け上り、各階の様子を見回した。


あらら。

引越ししていたのは私の隣の部屋だった。

しかも、扉を開けたままにするために、荷物を置いていたので、

私の扉にカブって中に入れない状態だった。


人影はない。

荷物をどかせば、私でもなんとか扉は開けられる。

でも、人様の荷物を勝手に動かしてるところを見られたら、

なんだか気まずい。

ヤツはダンベル持ってるし。笑




『スミマセーン。隣のドアが開けられないので、

 荷物を動かしてもらえますか~?』


外から叫んでみると・・・

「あー、スミマセン。」

出てきたのは、ホンジャマカ石塚似の大きな男だった。


アナタがダンベルマン?

それとも引越業者の人?

つなぎは着てなかったけど、

トレーニングするようには見えないなぁ。


そういえば、ダンボールにも「服」「靴」とか几帳面に書いてあった。

石ちゃん、そんな細かいことするのかなぁ。


ああ、隣人は石ちゃん本人ではないんだった。




またしても気になる人、発見です。