東大がダメなら浪人するつもりでしたが、私立の一般受験を経験して良かったです。


緊張、という点ではあまり役に立たなかったかもしれません。行くつもりがない状態で受けたのでそれほど緊張しませんでした。それは塾でも言われていました。緊張した時の練習という意味では、行く気がないなら緊張もしないんだから意味がない。ただ、受験の一通りの流れの経験という意味では意味がある。だから受けるなら一校だけでいい。その分東大対策した方がいいから、と。


休み時間の過ごし方やトイレのタイミングなど、参考になることはたくさんありました。


早稲田の入試の休み時間では、東大の赤本を解いている人がいたり、鉄緑会の過去問だと周りにわかるように広げたりしている人がいたようです。あんなに重いものを持ち運ぶのは心理戦なのか、それとも単に純粋に勉強しているだけなのか、色々周りを見る余裕もありました。


また、早稲田受験生の多さに驚いていました。トイレは簡易トイレまで設置されていたそうです。帰りも人の波に巻き込まれ、全然違う駅に着いてしまったらしいです。この経験は浪人の時の早稲田受験にも役立ちました。


早稲田は無事合格していましたが、子供が入学金は払わないでというので、払いませんでした。後から急に気が変わった時のために、子供には内緒で払っておくべきか悩みましたが、やっぱり払わないことに決めました。


東京理科大のセンター利用で合格したのも、センターの自己採点の結果と実際の点数が大きくは変わらない(=東大の足切りに合わない)とわかって嬉しかったです。それでも、東大の一次選抜の時はドキドキしましたけど。


そして、東大入試の日がやってきました。


先輩と同じ教室になったり、トイレが混んでいたり、換気扇の近くの席でたまたま換気扇の調子が悪く音が鳴っていたため、リスニングが聞き取りにくかったり、などなどの経験をしました。


トイレが混んでいたのはトイレが少ない建物&フロアだったようで、ほかの階に行けば大丈夫だったらしいことも後から知りました。どの経験も浪人の時に活かせました。


そして入試内容はというと、二日間とも、うまくいかなかったというのが側からみてもわかるような状態で帰ってきました。


本来なら、東大入試が終わった時点から東北大の勉強をしなくてはいけません。過去問すら解いたことがないのです。でも、とてもそんな精神状態ではなく、ただただボンヤリと過ごしていました。そうは言ってもなんとか一年分くらいは過去問を解いたと思います。


でもこの経験も貴重でした。


前期が終わった後、後期試験まで二週間ほどあります。第一志望が終わったらやる気が出ないだろうとは思っていましたが、ここまでだとは思いませんでした。思っていたレベルではなく、本当の本当に抜け殻状態になります。遊ぶ気にもならず、勉強する気にもならず、一日中スマホをぼんやり眺めてベッドでゴロゴロしています。


この経験をするためだけに後期に出願してもいいんじゃないかと思うくらいです。これも浪人の時に役立ちました。