日本産婦人科学会が実施した、働く女性の健康についての現状調査がある。
月経関連の体調不良が仕事へ何らかの影響がある割合は76.9%であり、
女子中高生でも75%が日常生活に影響があるとの結果からも
月経がある大半の女性は年代を問わず月経に関する苦痛を持っていることになる。
主な症状は、下腹部痛、腰痛、眠気。
仕事中にこれらの症状が出ると、思うようなパフォーマンスができない。
人は苦しい、辛いといったマイナスの要因があると、持つ力を十分に発揮できない。
このような月経随伴症状などによる労働損失は、4911億円/年と試算されている。
通院費用、薬代などを含めると、6828億円/年の損失となる。
月経随伴症状を改善すると、労働力もアップし経済も活性化する。
女性が働きやすい社会環境の整備を進めることが、生産性向上や企業業績向上に結び付くと考えられている。
女性も生涯にわたり働くことができる現代では、今までに注目されていなかった
「働く女性の健康」の問題に取り組むことが大切である。
戦前は、初潮が遅い、出産回数が多い、閉経してから死亡までの期間が短かかったが
現代は、初潮が早い、出産回数が少ない、閉経してから死亡までの期間が長い
というように、生涯にわたる女性の月経回数が増えている。
(現代は戦前の9倍も月経が起こっているとのこと)
閉経後は、女性ホルモンの減少によってコレステロール値が急激に上昇するため、高血圧や肝機能障害など病気を患うリスクが高くなる。
現代の女性は若者も高齢者も健康問題が山積みだ。
ちなみに、コレステロールはエストロゲンやプロゲステロンといった女性ホルモンの原料だから月経中は脂質異常症になることは稀。
女性の身体がここまで変わってきているのに、
働く環境が戦前のような男性主体の制度では、女性の負担が大きすぎる。
労働力として女性の社会進出を促しているのに、
いざ働くと十分な力を発揮できないというのは皮肉な話だ。
働く女性の健康推進のために、経済産業省が以下の施策を提言している。
①リテラシーの向上・・・・・健康について知ってもらうこと
②相談窓口の設置・・・・・・対処方法を相談できること
③働きやすい環境・・・・・・・テレワークや休暇、シフトの整備などで健康状態に合わせた働き方をすること
女性自身に自分の健康状態について「知る機会」と与えるために、
検診で経腟エコーを行っている会社もある。
これはどんどん広がってほしい!
特に若い女性だと、婦人科に行く機会がなかったりするから、検診で一斉にやって
婦人科はどういうもんかと知ってもらうだけでも十分に「知る機会」が得られる。
女性が会社を休むことで出る損失をアブセンティズム
出社はするが月経随伴症状により生産性が下がることにより出る損失をプレゼンティズム
77%の成人女性がプレゼンティズムに影響しており、
初潮を迎えてから月経に対する知識や対処方法を知っておく必要がある。