2歳の娘との食事。
日頃は母ひとり、子ひとりの生活ではあるが、
食事の準備をして共に席につき「いただきます」と言い食事を始め、「ごちそうさま」と言って一緒に終了とするのが私の理想。
食事中は美味しいねと言い合ったり、今日の予定やその日の出来事などなんでも話せたらいい。
とは思うものの、
現実は理想とはかけ離れている。
平日の朝の準備は娘が寝ている間に先に起きて始めるので、なんとかなるが、
帰宅してからの夕食は準備しておいたものを温めるだけどいえども
私について回る娘を相手しながらの準備は結構しんどい。
少し前の1歳児の頃は後追いがもっと激しく抱っこしていなければならなかったので、
それこそレンチンするだけで食べられるように準備しておいた。
2歳となった今はそのころから比べればだいぶ楽になったけれども
今度はお手伝いをしたがったり、大人の目線の高さで物を見たくて抱っこをせがんだり。
お手伝いはした方がいいと思うので、配膳など、できるお手伝いは任せているし娘は手伝いを率先してやってくれる方だとは思うけれど、それだけにとどまっているわけもなく、母の盛り付け作業を見たくて抱っこをせがんだり、抱っこしてもらえないとわかると自力でリビング側から椅子によじ登って覗き込もうとしたり、もしくは、キッチンの引き出しという引き出しを開け、おままごとを始めたり、それが、キッチングッズならまだしも、野菜室や冷凍室まで手を出すとおちおち準備もしていられない。
そこでついつい、先に座らせ、ランチョンマットやお手拭き、食事エプロン、お水、可能であれば、おひたしやサラダなどのすぐ出せるものを先に出した上で動画を見せてしまうのだ。
こうしておくと母の焦りはなくなるし、レンチンだけでなく、場合によってはコンロにかけての温めもできるので、かなり気は楽になる。
でも一方で
私が席に着く頃には、娘はすっかり動画に夢中で会話をするにしたって動画の物語についての話題になってしまう。最低でも娘が観ているものは、私も内容を把握しておくようにはしているが。。。
動画を観ながらの食事になることによって、元々長めだった食事時間がさらに長引く。
あっという間に食べ終えた私は、そろりそろりと席を立って、お風呂の準備をしに行ったり、先に洗える分の食器を洗ってしまったり。
一応、娘が食事を終えるタイミングにお母さんもご馳走でしたーと言って、
一緒に終わりにしたことにはしているが、この食事スタイル、どうにかしなければ、と思いながらも、自分のラクも捨てきれずにズルズルと続けてしまっている。
一緒に会話をしながら食事を、という理想があるのは2つの理由がある。
ひとつは実家での食事スタイルが嫌だったこと。
両親、子供3人の5人家族だった実家では、子供にもお手伝いの分担があるし、
食事の配膳などもよく分担してやっていたと思う。それでも母はやっぱり4人の食事の終盤になってからでないと席につかない。今思えば、正社員として働いていた母は
お腹すいたーという家族からのプレッシャーを受けながら準備を待たせて一緒にご飯を食べるより先に食べ始めさせながら、追いかけ準備をして行く方が段取りとしてはラクだったのだろうな、と自分の今にも重ねて想像はできるが、
子供心には、母とも一緒に食卓を囲み食べたかったと思っていた。
それに、後から食べる母がなんとも前時代的というか、父も母もともに働く大人同士なのに、自ら女中のような振る舞いをするのも嫌だった。とはいえ、家の中でどちらが実権を持っているかといえば明らかに母が強い家庭ではあったけれど。
2つめは元夫と同居していた時の食事スタイルが嫌だったこと。
元夫との同居期間は1年足らずではあったが、
一緒に住む前は、家事はなんでもできるとはいっていた。
食事の準備をしてくれたこともあるにはあったが、
大抵は私が準備をしていた。
元夫が先に帰宅しているときは、先に晩酌を始めている。
元夫が後から帰ってくる日は、私はすぐに準備していた食事を出すようにしていたが
食事中はテレビや携帯ゲームに夢中になったり、途中で何度もタバコを吸いに席を外したり、お手洗いに行ったり(これがまた長い)と落ち着かない。元夫はいつ食事が終わるのかさっぱりわからないようなタイプなのだ。
それについて、本人に伝えたことはあるが、
「そのうち(食事を終えるタイミングが)わかるようになるよ」と笑っておしまいだった。
そんな食事スタイルではあるが特にショックだった出来事があった。
夕食の途中、タバコを吸いに行ったのか、トイレにこもってなかなかなか戻ってこないのか、と
ふと寝室を見たらベッドに突っ伏してすでに眠っていた。
よく見たらお風呂にも入った形跡があった。
それならばそれで、完食しないとしても食事を終えて風呂に入るとひとこと言えば
良いではないか、とすごく悲しくなったのだ。
やっぱり私は、娘との食事スタイルを少しずつでも変えて行こう。