存在を消された翌日。夫が単身赴任先に戻る時間が来た。無視されても、モラハラされても、私は玄関で夫を見送る。この日も、夫が娘に声をかけるのを見て、私も玄関に向かった。夫は私を見ることもなく、相変わらず顔を歪めたまま、バタンとドアを閉めた。じゃあ、の一言すら無くなった。ついに、存在を消された。