
原題: GRBAVICA/GRBAVICA: THE LAND OF MY DREAMS
監督・脚本: ヤスミラ・ジュバニッチ
出演:ミリャナ・カラノヴィッチ ルナ・ミヨヴィッチ
レオン・ルチェフ ケナン・チャティチ ほか
ベルリン映画祭で金熊賞ほか3部門を受賞し、そのほかの映画祭でも大絶賛された
ヒューマンドラマ。
ボスニア紛争の傷あとが残るサラエボを舞台に、秘密を抱える母親と驚がくの真実を
知らされる娘の再生と希望の物語が展開する。
監督はサラエボ生まれのヤスミラ・ジュバニッチ。『ライフ・イズ・ミラクル』の
ミリャナ・カラノヴィッチが主人公の母親を演じる。
重いテーマを提示する一方、人生にもがく登場人物たちを慈愛の眼差しでとらえた新進
女性監督の手腕に注目だ。
12歳の娘サラ(ルナ・ミヨヴィッチ)とつましく暮らすエスマ(ミリャナ・カラノ
ヴィッチ)は、修学旅行を楽しみにするサラのため旅費の調達に奔走している。
そんな中、戦死者の遺児は修学旅行費が免除されると知ったサラは、戦死したと聞かさ
れていた父親の戦死証明書を学校へ提出するようエスマに提案するが……。
―――シネマトゥデイより
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エスマはひどい心の傷を負っていた。それは娘にも明かせない秘密だった。
観ればすぐに察しのつく秘密です。その秘密の内容がどうこう言うより、
それを抱えて娘を一人で育ててきた母親の愛情が痛く胸に突き刺さります。
自由奔放にしている娘に、修学旅行費を四苦八苦して工面しようとしている母。
とても対照的です。生活もぎりぎりな様子で、魚の夕食のシーンでは、娘・サラに
怒りすら覚えます。他にも許しがたい所がありますけどね・・・
12歳って、もう少し理解できる年齢だったんじゃないかなぁ。
自分の12の頃とは少しギャップを感じます。確かに境遇や周りの状況は違うけど、
母をよく見ていたら分かるでしょうに・・・。
お金も父親もなくても、自分は恵まれてるって。
エスマの告白シーンでは涙なしには観られません。溢れ出る、消すことのできない苦痛。
戦争は様々な爪痕を残すんですよね。戦死した兵士たちの家族。辛いのはそういう人々
だけではありません。生き地獄ってこういう事かな、と思えるエスマの人生。
過去をリセットすることはできなくても、少し荷物を減らして生きていくことが
出来そうなラストにじーんと感動です。
今後、エスマが恋愛できるように心が回復できるといいなぁ・・・
と応援したくなる映画でした。
<戦争の副産物による犠牲者は、一生続く痛みを抱えて生きるしかない>
おすすめ度 ★★★★☆ 82点

