私は半年に一度、ドキドキしながら歯の定期検診に行っています。

とにかく歯の治療が苦手過ぎる為、悪くなる前に少しの治療で済むように…と思いまして診てもらっています。


苦手意識の原因は…子供の頃の治療の痛みと恐怖心からきています。

私の母は「どうせ永久歯に生え変わるのだから」と乳歯の虫歯を放置。

その結果、小学一年生の時には奥歯は神経を抜かなければならない程の虫歯になってました。

昭和だから?子供だから?地方の歯科だから?…理由は分かりませんが、痛む虫歯を麻酔なしで削られ、当時の私にとって、この世の地獄を体験させられたようにも感じていました。

歯の質も良くないのか、その後も毎年、歯の治療が必要となりました。

今でもストレスが大きいと虫歯になってしまうので、検診は欠かせないのです。

私にとって自分の歯もコンプレックスの一つです。だから人を見る時には必ず、その人の歯に目がいってしまうのです。

夫と出会った時の印象は
「総体的には岩石のような人なのに、とにかく歯が白くて、美しい歯並びをしている人」。

歯が美しいと清潔感が出るし知的な感じもする。歯は人の印象を変えるほどの威力があると思う。もしかしたら運命さえも変えてしまうかもしれない。
私が夫との結婚を決めた理由の一つは「歯が美しい」だから。

夫に対して、歯が美しい=心身ともに健康=長寿だと思っていたのにな…。

本当に思った通りにはいかない。

こうなったらいいな…こうなるだろうな…と想定していても、大概の着地点は想定外の場所だったりする。

想定外を楽しむ事も出来るけれど、夫の事は「あら、ビックリ!」とはいかない。

ダメージが想定外に大きい。私の身体はすこぶる健康体なのですが、精神的には半身持っていかれた様なものなので、再生するのに時間がかかっていて、「大丈夫だろう」と歩き始めても、何だかんだでコロンと転んでしまう。

魔法が使えたらいいのにな。

と言っても、ドラゴンボールを集めてシェンロンを呼び出して夫を生き返らせて…なんて途方もない事は思ってない。

ただ、ちょっと生きやすくして欲しい。
気持ちなのか、出会いなのか、運なのか…
何かが今と変わったら…と思ってしまうのです。

自分で変えるしかないのは分かってはいるのだけど…。
歯の検診だって予約して病院に行くのは自分の能動的な行動だし。
でも、そこで奇跡が欲しい。次回の検診無料券が当選!とか。

…小さいな、私。小さいけどないよりは良いに決まってる。

「求めよ、さらば与えられん」
新約聖書マタイ伝

不意に出てきた言葉だけど…求めれば与えてもらえるってこと。

奇跡を一つ頂きました、アーメン。