土曜日は、近くの災害ボランティアセンターへ行ってきました。

登録を終えたボランティアから、依頼に応じた人数を確保し出向くシステムです。

神戸の方々が先導してくださっていますが、前回行った時よりも明らかに整備され、
スムーズでした。



待合室には、高校生や大学生からリタイアされた方まで…たくさんの人が集まってい
ました。

嬉しいなぁ…

救援物資でしょうか、横浜市のトラックが、自転車をたくさん積んでやって来てくれ
ました。

嬉しいなぁ…



暖房が一つの待合室にじっと座っていると、フリースにダウンを着ていてもカタカタ
と震えてきます。

沿岸地域の避難所は、どんなに寒いだろう…



今日は人手が足りていたようだったので、帰宅しましたが…

そのまま自転車を走らせ…ずっと、ずっと、自分のバスのルートを…

青看は、右は荒浜…左は六丁の目…その先は多賀城、七ヶ浜…

右へ…右へ…進んで行くと、屋根瓦やブロック塀は崩れ落ち、地割れ…

田んぼの土は黒く、ゴミが散乱しています…



静かで…怖くなってきて…

避難所になっている小中学校の前を通過し、さらに走っていくと…

再開した高速道路のガードの下…お巡りさんが車に迂回を促している姿が見えてきま
した。

お巡りさんの肩越しには、テレビや新聞でみた景色が…



でも一説によると、こちらはまだ映せない光景であるとも…



広がるのかと思ったら…私は、Uターンして帰ってきてしまいました…

北西の向かい風にハアハア息を切らしながら、尻尾を巻いて、帰ってきました…

ヘリコプターは荒浜上空で停止したまま、捜索でしょうか…報道でしょうか…





職場の建物は「要注意」判定を受けたものの、週明けから片付けが始まりました。

私の職場は、大きな病院の裏にあります。

連日、何機も何機も医療ヘリが来ていました…

片付けの間中…ヘリの音が止むことはありませんでした。

各地から救援に来てくれている、いろんな色のヘリ…

着陸しても直ぐさま離陸し、東松島、南三陸町、牡鹿、女川、石巻、気仙沼………

の方向へ戻って行きます。



木曜日の午後は、ヘリが帰って行く方向に、虹の…橋脚だけが…うっすら見えまし
た。

どうか、どうか、不眠不休で働いてくださっている方々に、事故がありませんように


消えていく虹を見ながら、



いつも見えるわけではないけど、この橋は…津波でも、絶対に押し流せない、

日本中が繋げてくれる橋なんだ…………

だから、絶対に、この橋だけは押し流されない…

押し流せないんだからな!



北東の空を、少し睨み気味に見つめていたかもしれません…





昨日、初めて、名取を襲った津波の映像を見ました。

何十キロにも及ぶ幅で向かってくる津波を、空を掴むような気持ちで

「止まってくれ!止まってくれ!止まってくれ!」

と心の中で叫ぶけど、その波の先には、すでに壊滅した町がありました。



石巻から仕事で帰ってきた人は、

「向こうに居るときは、腹も減らないし、トイレにも行かない

テンションが違う」

と言います。

「仙台に帰ってきたら、物は食うし、トイレにも何回も行く

なんか、罪悪感…」

みんな優しくて…、そして、苦しんでいます。





昨日の夕刊によると、私の住んでいる区は、実に57%が浸水しました。

私は、たまたま残りの40%の土地に住んでいただけです。

…何が、違ったんだろう。

たまたま、なんです。

本当に、たまたま。

たまたま、私じゃなかっただけなんです…



「今、日本中が当事者です」

と、メールをくださった方がいました。

本当に、有り難いです。



たまたま、私じゃなかっただけ。

私だったかもしれない。

今、辛くて、苦しくて、悲しい思いをしている全ての方に言いたいんです。

私だったかもしれないんです。

ごめんなさい!ごめんなさい!

みんな、みんなが、当事者なんです。



夕刊には、小さく荒浜の写真も載っていました。

みんな、砂浜色でした。

小さな写真でも、そこから受ける衝撃は強大でした…………





昨日の夕方の空に、印象的な形の雲がありました。

いつもは、その薄い水色と、薄い夕焼け色が混ざったような儚い感じの空を



「キレイ」



と見つめるのに…昨日は、その雲が怖かった。

その形が、しぶきのような白さが…

津波の映像を思い起こさせて、胸がザワつきました。



子供は、どんな気持ちがしているんだろう…

空を見上げて、雲を見て…津波を怖がったら…可哀想だなぁ…





山形県は3万人、秋田県は2万数千人、群馬も1万数千人…

その他、たくさんの県が集団避難の受け入れを申し出てくださっています。



町全体が壊滅状態の南三陸町では、苦渋の決断で、町ごと県外に

「集団移転」しなければならないかもしれません。

津波から九死に一生で生還なさった町長さんは、震災直後



「南三陸町は、町おこしで、日本で一番をもらったことがある

今度は町の復興で、一番をもらいたい」



とおっしゃっていました。

でも、強靭な気持ちをもってしても…被害は甚大過ぎました…

集団移転には賛否両論、もちろんです。





気仙沼の海のそばに一人で暮らしていた、友達のお祖母ちゃん。

家は一瞬にして流され、数日連絡が取れず…

でも近所の人たちに助けられ、親戚の家に避難していたことが分かりました。

友達のお父さんは、朝の5時から2回並んでガソリンを入れ、

再開した道路を通って、やっと週末お祖母ちゃんを迎えに行けました。



お祖母ちゃんの洋服も、下着も、みんな揃えて迎えに行ったのに…

お祖母ちゃんは、仙台には来てくれませんでした。

古くからの友達がいる、気仙沼に残りたいと…言ったそうです。





荒浜の写真を見て…水没した田畑を見て…

仙台市若林区は「米どころ」だったんだ、と…改めて思いました。



日本中の皆さん

皆さんの「米どころ」が、食糧庫が、津波に飲み込まれました。

お米を作っている人も、その家も、飲み込まれました…。

悲しい、悲しい、光景です。

申し訳なくて…申し訳なくて、堪えられなくなる光景です…。



でも、それと反比例するように、込み上げてくる、土地への「愛おしさ」のようなも
の…

説明は、難しいのです…



南三陸町の方々の想い…

気仙沼のお祖母ちゃんの想い…

ふるさと…





原発で闘ってくれている、全ての方々へ…

ありがとう、ありがとう、ありがとう…



… 問題はいっぱいあって…苦しんでいる人がいっぱいいて…

ふるさとを離れなければならない人がいっぱいいて…………





「電力は余ってる

いらねえ もういらねえ」





って、聞こえないわけじゃないです。

でも、脳裏の清志郎さんは…



「そら、見たことか」



なんて、言わないだろう…





震災後、音楽を聞いていません。

聞けないわけではありません。

車に乗らないからかもしれません。

最後に車で聞いたフレーズは





「くじけないで 僕の心よ…」





気づくと、心の中で聞こえてきます…





聞く気になれないのか、聞かなくてもいいのか…

音楽は、今、私の中に流れていないのか…



でも、先週…やっぱり自転車で走り回っていて…

夕方頃に明るい、まん丸の月が出て…

頭の中に、「何か流れているな~」と思って耳を済ませたら…





君のくちに似てる…





…ボリュームが小さいだけで、ちゃんと…流れていました。





清志郎さん



自分の身にだけ降り懸かったことじゃないから…

楽しむなんてできないけど…

でも…このブルースを…

私は、生きていこうと…思います。





私が、忘れないでいたいことは



退避しなければならない地域で、行方不明になったご家族を…

捜索したくてもできないでいる、たくさんの方々の苦しい、苦しい気持ち…



それでも、少人数で瓦礫を片付けながら、放射線の中で作業を続けている捜索隊の
方々…



そして…

牛を…家畜を…そのまま置いてきた、と訴えていたおじさん…

餌はどうなったか…

搾乳されないでいるおっぱいは、どうなったか…

それを思うおじさんの気持ちは…

(汚染されてるなんて…言わないで…!)



苦しみの上に、苦しみが降り積もっていきます…

問題が多すぎて…手出しできない事ばかりで…

でも、だから…、

このことだけは、絶対に忘れたくない!

忘れたくないんです…





週末くらいから、仙台で大幅に違うと感じられることに

「宅急便が走り始めた」ことがあります。

タンクローリーも見かけます。

ガソリンが来始めています!



営業所留めになっていた荷物を受け取りに行くと、

「捌ききれなくて!」

と言うお兄さんの顔は、困りながらも生き生きと…嬉しそうでした。



全国から集まる大量の救援物資が、

人手が足りないために避難所に行き渡らずにいた問題が、

自衛隊と宅急便が参入したことで解消されてきている、と聞きました。



もう、すぐ…きっと、もうすぐ…です!

もうすぐ、きっと、届きます。

頑張れ!…………頑張れ!!





避難所で生活している人が、掃除をしながら

「ゴミが出るのは有り難い」

とおっしゃっていました。

「全国の人が物資を送ってくれて、食べたり使ったりした結果ゴミが出るんだもの…

本当に有り難い」



仙台の医師会の先生が、力強く…そして、少しだけ感情的におっしゃっていました。

「避難所で生活している皆さんは、その姿が、世界中を驚かせ、そして勇気を与えて
いる。

ご自分の役割に気づいて、忘れないで…辛いけど、頑張って生きてください!」



ピカピカでやってきた警視庁のパトカーは、今は泥だらけになって仙台の町を走って
います。

新潟、東京のゴミ収集車が、仙台の町を走っています。

大きなサイレンをあげて、小樽、室蘭、札幌などの救急車5台が、病院に入っていき
ました。

仙台の救急車の後ろの窓が、ガムテープで補強されているのを見ました…



全国の人が、助けに来てくれています。

みんなが、満身創痍で働いてくれています…

ありがとう、ありがとう、ありがとう…………



みんなで、生きているんですね…

「一人じゃない」なんて、言うのは簡単だ!って思うけど…

ふとした瞬間、何気ない普段の行為を…

「今、できないでいる人がいる…」って思ってくれること。

誰か、知らなくても、思ってくれること。

思い遣ってくれること…。

何処にいたって、気持ちが…寄り添ってくれること。

見えない誰か、知らない誰か…でも、一人じゃない。

寄り添ってくれている人が、何処かに…日本中に、いるんですね。

「一緒に、生きよう」って、言ってくれてるんですね。

本当に、本当に、本当に、ありがとうございます…………

今は、お礼しか言えません。



ああ!「頑張れ!」も言えるかぁ。

がんばれ!がんばれ!

東北の応援を、がんばれ!(笑)

皆さんに、永遠に忘れることのない感謝を込めて…



私の独りよがりのブログやコメントに、あたたかい言葉をたくさんいただくこと…

勿体ないです…大切にしますね。

本当にありがとうございます。