身内じゃないけど、親戚みたいなもんだし
一日中病室にいたりもするし
家族寝かせて看てたりもする。

今日は、浜松楽器ダービーを見た後に
病院へ直行して、
ガン患者をおかずにお昼を食べた。

嫁さんの言うことは聞かなくても
あたしの言うことは聞いてくれるから
なかなか帰るにも後ろ髪引かれる。

やっぱり、あたしは病人が好きらしい。

というか、病んでる人を
世話するのが好きらしい。

今日はすごく機嫌が悪くて
嫁もイライラしてたし、
娘も泣いてしまった。

理解しがたい本人の辛さ、
力の限りを尽くしている家族と
どんなに尽くしても非力である現実。

それらが絡まったら
とてつもない負のパワーが生じて、
この、今、目の前に迫っている
最期までの貴い時間を
後悔することになりそうで、
少しでもみんなの思いが
潤滑にいくように、居させてもらってる。

あたしが中3の時、
叔父が大手術をしたことがあった。

でも、あたしは受験の時期で
それを知ったらショックで
どうしょうもなくなりそうと判断され、
知らされなかった。

あたしは高校なんてどうでも良かったから
確かにそんなことを知ったら
高校なんて行きたくないって思いを
さらに強くしてたかもしれない。

で、知ったのは、大人になってから。

それを、さっき、この娘と息子に話した。

まだ中2と中1なのに
ちゃんと受け止めていて、立派だと、
レイならどーなるかわからんと。

今日、その姉弟は自宅に帰った。

子供たちはとても心配そうだったが、
父が子供に八つ当たりするように責めて
子供が泣くのを見るのが、
母も辛いから、という理由に
宿題やらんとかんからという
デコレーションを施して、帰した。

たくさんの人がお見舞いに来てくれて
顔を見るなり、男泣きをこらえて
顔ぐしゃぐしゃになるのが
見ていてうれしい瞬間。

しゃべりたいけど言葉にならない
もどかしさはあるにせよ、伝わる。

あと、こぼさずにヨーグルトを
上手に食べれた時。
双方、よっしゃ!ってなってそう。

“来週退院だで、今きついけど
がんばって乗り切ってよ!”
って嘘ついててごめん。

でも、やっぱりうれしいんだ、
“おう、あと3日だな”
って言ってくれるから。

がんばって。