夫が亡くなったのは明け方4時過ぎ。

あの日、私は寝ずに夫の手を握っていました。



下半身不随もあって動けなかった夫。

亡くなる数時間前、何かから逃げる(怯える)ように
「んー!!」
「しぬ、しぬ!」

とすごい腕の力でベッド柵を握って、
酸素マスクを投げて立とうとしました。



「大丈夫、大丈夫だよー」
「酸素外れたけん苦しくなるよ、大丈夫だよ」


と、大丈夫大丈夫と言い続けていました。


あの時の夫が
いつも頭をよぎります。


「夫、ありがとうだよ、ありがとう」
と言ったら
仕事中と間違えたのか、仕事の時の言い方で
「ありがとうございます」
と言ってたな笑。


とにかく私は、
ずっと手を握った。



戻ってきてほしいなあ。