こちらのサイトを休止した後は、しばらく

姉妹サイト?裏垢?本垢?の方で新型コロナの記事を書いておりました。

とは言え、最後の記事は昨年の11月下旬。

実は、ここで復活後、新型コロナの記事は書きたくなかったのですが。

 

「新型コロナ通信(41)- いよいよこれからが本番(2回目の冬超え)です(4)」 の続きになります。


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煽るのが仕事のマスコミは、「飲食店叩き」 のあとは 「花見叩き」 に精を出しているご様子。

日曜日は生憎の大雨でしたので、週末の土曜日はメディアもカメラを抱えて行楽地に繰り出したことでしょう(笑)

 

お疲れさまで~す !! 苦笑

 

対策を考えない対策分化会?

 

まあ、国も地方自治体も、庶民の行動を口でコントロールする 「クセ」 がついてしまったみたいです。(苦笑)

政府の 「新型コロナウイルス対策分科会」 の尾身会長に至っては国会で、2月上旬に仙台市内の飲食店で営業時間の短縮が解除されたことが感染拡大の一因だと指摘し、「宮城県、国にはまん延防止等重点措置を含めた強力な対策を検討し、実施してほしい」 と述べたとか。

「尾身茂会長、宮城へのまん延防止措置の適用求める 参院予算委」

 

まあ名前とは裏腹に、現実には良く 「あるある」 な話ではあるのですが。

そもそも国としての 「対策」 を検討するのが、分科会の本来の役割ではなかったの?(=_=)

 

また新語?登場?

 

そして最近新しく出来た新語は、「まん延防止等重点措置」

通称 「まん防」 と言うそうなのですが、蔓延を防止するにあたっての具体的な対策があるのかと思いきや、単なる実施の枠組みのみ。(*´Д`)

本来であれば、医療機関に対する 「命令」 などをすべきなのですが、まるで江戸時代の火消しよろしく、延焼を防ぐための家の取り壊し措置のみ。

 

そして令和の取り壊しの対象は何故か 「飲食店」 です。

 

第4波は来ている?

 

とは言っても、第4波は来ますし、既に来ています。下の図は Yahoo がまとめている新型コロナウイルス感染症のまとめ記事から抜粋したもの。

 

 

新規感染者数は、2/24あたりを底に徐々に増加に転じていますので、感染が始まったのは2/17あたりから。

 

そしてこの傾向は下の図を見ればお分かりになるように、日本ばかりではなく、世界的に言えること。

 

 

原因はと言えば、言わずもがな。新型コロナウイルスの 「変異種」 以外にはないでしょう。この相似性がそれを如実に語っています。

海外での感染増加は、変異種が猛威によるものであることは既に明らかですから、ほぼ同じタイミングで増加している日本の感染も同じ原因によるものと考えるのが一般的。

そして東京や大阪などの首都圏ばかりでなく、宮城県や山形県そして沖縄県などでの感染者数の急激な増加も、それを如実に語っています。

 

つまり変異種は、既にこういった地方に達しているということです。

 

何故宮城県と山形県そして沖縄県なのか。宮城と山形は隣接していますが、運悪くその地域にウイルスが運ばれたということなのでしょう。

 

主要感染(伝播)経路は未だ不明?

 

「東京都 過去最多15人が変異ウイルス感染」

 

4月1日付の上記のニュースによると、東京では過去最多の15人から変異ウイルスが確認されたとのことですが、少なくとも 「何人に対して変異種かどうかの確認(検査)をしたのか」 さえもニュースには記載されていません。

世間を「煽る」か、発表をそのまま流すだけのマスコミは、もう 「ガキのお遣い」 状態。

東京都は数字を改ざんしますし、検査の母数自体も分かりませんので、もうやる気がないということなのでしょう。まだ大阪の方がマトモです。 

 

このニュースで、意義のある情報は最後のところ。都内であらたに見つかった感染者475名の感染経路調査の内訳のところです。

感染経路別では、家庭内感染が94人で最も多く、次いで、施設内感染が32人、職場内感染も増えていて26人いたほか、会食で感染した11人のうち8人は20代の若い人でした。

 

現在は家庭内感染が主流?

 

感染経路別に言うと実態は

 

家庭内感染 > 施設内感染 > 職場内感染 > 会食での感染

 

となっている、ということです。

 

なんだよっ!飲食店の営業時間を短くしたって大して感染者は減らないじゃないかよ!

 

と言いたくなってしまいたくなりますが、そうではありません。

飲食店の営業時間を短縮することで確実に、会食による感染、会食による接触確率は減ってはいるのです。

但し、それは現在の感染状況においては、感染者の増加を抑える効果はあまり見込めないということ。

 

何故変異種が急拡大するのか?

 

大阪では、変異種が猛威を振るっていますが、こんな新説が飛び交っているそうです。

 

「大阪のコロナ変異株急拡大に新説、専門家『緊急事態宣言で感染を減らしすぎた結果』 東京は感染者下げ止まりが幸い?」

 

これはどうなのでしょう。

 

確かにインフルエンザと新型コロナの関係の場合は発症の出方に差異もありますし、交差免疫の可能性もあるので理解出来ます。

しかし新型コロナの変異種の場合は、変異種の方が感染力が強かったとしても、新型コロナの在来種に感染したら変異種には感染しない。どちらか一方にしか感染しないというものではありませんので、感染後は人の体内では在来種と変異種間で、新型コロナウイルスが増殖できる 「ACE2細胞」 という椅子の取り合いになるわけですので、新説も確かに理には適っていますが、検査の精度や感度の話もありますので、今の時点では単なる仮設に過ぎません。

 

いずれにせよ、宮城・山形地区に続いて、大阪・兵庫地区そして沖縄と変異種が急増しているのが現実。

そしてこれに対して東京は変異種の比率が少ないようです。

 

何故東京では変異種が急拡大しないのか?

 

もうひとつの仮説として考えられるのは、そもそも東京は地方よりも 「単身世帯」 が多いということ。そして東京を含む首都圏の場合、良く言えば、あまり人とベタベタしない。悪く言えば、愛情表現が下手だったり、生活に余裕がなく、既に愛情が枯れていたり、コミュニケーションが薄れている状態。

あるいは、都心の家は狭いので人と人は出来るだけ離れようとしますが、地方の家は広いので、家の中でも出来るだけ顔を合わせようとする。

つまりは地方と比べると人と人との距離。「ソーシャルディスタンス」 が広いのではないかということです。

 

つまりは東京の場合、そもそも家庭内の人と人との距離。「ソーシャルディスタンス」 が大きかったのではないかということです。

 

***

 

これは、家庭内における夫と妻と子供の距離を考えれば納得がいきます。二世帯の場合はそこに爺婆が加わるわけですが、夫や爺の周辺はどうしても距離が出来ます。あとは嫁と姑間。ここは精神的距離は大層離れていますが、上辺の建前の距離は近く見せようとしますので、必要最小限の会話は生じます。

そして一番密着する傾向にあるのは母子間です。

この傾向を踏まえるのであれば、主要な感染経路が母子(家庭内感染)から学校や施設に移行していることも不思議ではありません。

 

今後の推移は?

 

では、これがこのままだとどうなるのでしょうか。

 

理屈通りであれば、数学的に言えば 「指数関数的」 に、文学表現的に言えば 「幾何学級数的」 に、専門家的に言えば 「エクスポネンシャル」 に増加します。

下の図で、フリーハンドで書き加えている部分が、指数関数的な伸びを表わしています。

 

 

小池都知事などは、「下げ止まり」 などと言って 「イラついて」 いましたが、何様なの?苦笑

東京や大阪などの首都圏でも、どんどん感染は広がっているとみるべきでしょう。

 

ここのところ大阪で感染者数が増加していますが、地方を含め、大阪の感染者数が伸びているのは、真面目に仕事をしている証拠w

東京都は、(部局が違うとは言え)厚生労働省の役人が飲み歩いているくらいですので、もうやる気もありません(苦笑)

 

「東京、GW前に感染650人も 第3波超す急拡大の恐れ…専門家指摘」

 

まあ、この程度のことは 「専門家」 ではなくても言えますw

 

どうしたら良いの?

 

まあ、なるようにしかならないわけですが、少なくとも 「変異種」 に対してどのように対峙すべきであるのか。それを誰も言いませんがそれは

 

(1) 今以上に距離をとる(あける)

 

こと。この変異種に罹らないようにするためには、当たり前のことですが、感染力が強いそうですから、以前以上に人との間の距離を置くということ。

つまり人と人との距離について言えば、以前なら 「2m」 開ければ良かった(防げた)のであれば、今はもっと距離を置かないと感染すると言うことです。

 

「【中原英臣 あの医療情報 ウソ?ホント!】イギリス、南アフリカ、ブラジル…コロナ変異株が第4波の引き金にも」

 

この記事を読むと、イギリス由来の変異株は、それまでのものよりも70%感染力が強いということですが、ウイルスは何度も言うように 「生物」 ではなく 「物体」 です。

ウイルスの大きさ自体が変わったわけではありませんので、飛散する範囲が大きく変わるわけではありません。

但し遺伝子の変異で、例のトゲ(スパイク)が折れづらくなったり、何等かの理由によってターゲットとするACE2細胞に付着しやすくなっている可能性は大いにあります。

今までは、ウイルスを100個吸い込まない限りは安全と認識されていたラインが、70個になったみたいなイメージです。

そして現在はとりあえず 2m をあければ良いとされていますが、この変異種の感染度合もしくは危険度を、空気中の分布密度に表して、単純に安全な距離として算出するとどうなるか。

 

70%感染力が強いわけですから 1.7、この感染強度が距離の二乗に反比例するとすると、

 

1.3 × 1,3 = 1.69 (≒1,7)

 

ですから、2m の1.3倍。つまり 「最低でも 2.6m は間をあけなさい!」 となるわけです。

つまりは、「3m確保 しておけば問題ないということ。

同じように、それ以外の予防手段においても、換気率を1.7倍以上、遮蔽率を1.7倍以上にする等 1.7倍の強度を確保する。もちろんマスクもです。
 

こんな簡単な論理を解いているメディアがありますか?

 

これは街中で通用するばかりでなく、病院の中でも言えること。つまりは 「医療従事者」 が率先して対策をしなければ院内がどのようになるか。科学的にも実に明らかなこと・・・

 

な筈なのですが。誰も積極的に手立てを打とうとはしません。そして今までの経験則に沿った対応を継続して、その結果感染が広がる。それが現状です。

 

(2) 何処で感染が広がっているか

 

今現在、感染が広がっているのは、東京都の場合は 「家庭内感染」 が一番多く、続いては 「病院」 などもそうですが、「老人福祉施設」 などの 「施設」 です。

そして職場を介した 「クラスター感染」 も増加しています。飲食店がやり玉にあがっていますが、飲食店の従業員が来店客に移しているわけではなく、クラスターを発生させているのは、客同士であるということ。

 

もちろん飲食店等の営業時間を短くすることで、人と人との飲食を伴う接触機会を減らすことは可能です。ですので飲食店に対する 「時短要請」 や 「自粛要請」 が全く愚策ということではありません。

しかし問題は、同じような接触が公共交通機関内でも、公共施設内でも、そして飲食店以外の店舗でも起きていますし、職場でも起きているということ。

 

そして今回の 「変異種」 の流行において重要な点は、以前は多少なりとも有効性があったと認識されている 「予防策」 あるいは 「防御策」 といったものが有効に働かなりつつあるということです。

 

少なくとも昨年の時点では、一番のクラスターの発生元は 「病院」 でした。それ以外では 「接待を伴う飲食店」 以外にも、「スポーツ施設」 や 「合唱」 の練習、「カラオケ」 など、人の呼気が大量発生する場所もありましたが、やはり体調の悪くなった人の集まる病院に感染が一番集中していました。

 

しかし現在は、「老人福祉施設」 や 「家庭内感染」 での感染が増えています。少なくとも昨年は有効であったかも知れない措置よりも、ウイルスの感染力の方が上回っていると考えて良いでしょう。

 

大事なことは、今まで以上に人と人との距離をあける。従来が2mであれば 3mが基準になります。マスクも予防性能や拡散抑止効果が期待できない 「綿マスク」 の利用は避け、せめてサージカルマスクを適切に着用する。そして手洗いとうがいもそうですが、帰宅時にはシャワーを浴びて外の汚れを家に持ち込まないようにする。

そして高齢者や基礎疾患を有する人への接触は、家の中でも極力減らすということです。家の中でもマスクを着用する。そして家の空気を何度も入れ替え、衛生に気を付ける。

 

東京や大阪などの首都圏よりも宮城などの地方の方が感染が急激に伸びているのは、家庭内感染が増えていることも関係しているかも知れません。

東京の一世帯あたりの人数の平均は、2.02人。宮城県は、2.43人です。東京も宮城も一番多いのは1人世帯ですので、一概に平均値で比べるわけにも行きませんが、一人から何人に感染するか。この値を 「実効再生産数」 と呼びますが、この値が1より大きくなると、感染者は増加します。

地方で世帯あたりの人数が多い地域では、単身世帯の多い首都圏などの都心と比べると感染者の伸びが多くなる可能性が高いわけです。これはウイルスの変異によって感染力が強くなっているようであれば尚更です。

 

ウイルスの感染力が変化したことによって主要な感染経路が変化している可能性を十分に認識する必要があります。

少なくとも、新型コロナウイルスは 「変異種」 を含めて身近に、「すぐ傍にあるもの」 という認識がとても重要です。

 

今後の推移

 

では今後、第4波によって感染はどれだけ広がって行くのか。

論理的に言えば、何も特段の対策を打たなければこれから2週間。4月の半ばから遅くとも4月の終わりに掛けて、第3波を超える感染者が出て来るものと思われます。

 

こんな記事がありました。

 

「ワクチンのみ」では感染爆発へ 変異株の抑制対策重要 筑波大試算」

 

下のグラフで 「感染拡大防止策をとらなかった場合」 というのは、ワクチン接種だけでは、すぐに集団免疫は確立しないので、先にも述べたように感染者は 「指数関数」 的に増加するよと言ってるだけのこと。

 

 

そして 「(感染拡大)防止策」 をとったら、こんな感じになりそうという予想結果になったということなのですが、この防止策の具体的な中身が分かりません。

文脈通り受け留めて良いのであれば、この防止策とは、飲食店の時短要請やイベントの制限。

しかしこのシミュレーションには、変異種の存在は一切織り込まれておりませんし、うがった見方をすれば、政府が募った御用研究ですので、現行の施策を肯定する結果を出しているだけと見ることも出来ます。

 

ここに自分たちにとって意義・意味のある情報はありません。

 

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新型コロナに対して影響を与えるのは環境要因です。

特に気温や湿度の変化そして日差しに含まれる紫外線量は、新型コロナウイルスにとっては自らの個体(物体)の維持に関わる重要な環境要素です。

 

何故なら、物体としての 「新型コロナ」 ウイルスは、

 

湿度が高ければ乾燥しづらいので、細かい粒子になりづらく、呼吸器の深部までは入り込みづらくなる (→つまり肺炎等重症化しづらくなる)。同様に大きい粒子は髪の毛に付着しやすくなるほか、空中を漂う時間が短くなり、落下しやすくなります。

気温が高くなっても直接ウイルスには影響を及ぼしませんが、紫外線量が増えることで、ウイルスは破壊されやすくなります。換気しやすくなることで、感染しづらくなる場合もありますが、暑い地域では逆に換気の回数が減ることで感染が広がる場合もあります。

 

病院の入院病棟や ICU など空調によって気温や湿度が穏やかに管理された環境で何故あれだけのクラスターが発生するのかと言えば、(新型コロナという視点から)十分な換気が確保されていないこと。そして一番の理由は、新型コロナウイルスは物理的に大変脆いウイルスであるがゆえに、ちょっとした突風などの衝撃でスパイク(とげ)が欠けてしまい、感染力を失ってしまうのですが、その穏やかな空調であるがゆえにウイルスの毒性・感染性が維持されやすいこと。これに尽きます。

もちろん病院という施設は体調に問題のある人が訪れる施設ですので、おのずと新型コロナウイルスに感染している人も集まりやすいということもあります。

 

つまりは入院すればそれだけ 「感染リスク」 が高まるということ。

 

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話が少し脱線してしまいましたが、こういった季節の変動要因。環境の変化を考えるとどうでしょうか。これは昨年春。第1波のときの新規感染者数をグラフに表したものです。

 

 

このときは 2020年の4月7日から5月25日までの間、緊急事態宣言により、小売店等の営業自粛やリモートワークの推奨そして不要不急の外出の抑制で封じ込められたこともあって、4月当初の指数関数的な伸びは収まりを見せています。

ですので国や地方自治体の統制の効果を否定するわけではありませんが、しかし今回に限って言えば、何度も言いますが主要な感染経路は 「家庭内感染」 であり、飲食店等会食を介した感染は 11%程度。やはり率直に言って 「飲食店の営業自粛」 の効果は薄いように思われます。

そして今後も、変異種の感染は拡大します。何故なら、変異種は従来の新型コロナウイルスよりも 「感染力が強い」 にも拘わらず、予防対策には何も変更がないわけですから、以前と変わらぬ対策では、当然のことながら防ぎきれないケースも出る。

 

今後、気温も温かくなり日差しも強くなります。気候が良くなることで換気もしやすくなりますので、こういった環境の変化によって、ウイルスの感染が次第に収まってくることを期待しますが、相手はウイルスという名の 「物体」 であるだけに情け容赦ありません。

 

はっきり言って、いくらか上昇率はマイルドになるにせよ、これからどんどん感染は拡大の一途をたどるのではないでしょうか。

「これからが正念場」 みたいな状況にはならないことを祈る次第です。

 

病床がパンクする?

 

既に仙台市では、病床が満杯のようです。

 

「仙台圏病床『ほぼ満杯』 医療関係者に危機感」

 

第三波のときの東京都も、重症者50人程度で 「医療崩壊」 を叫ぶ始末。下手な国の国家予算をも超える、世界有数の規模を誇るメトロポリタンであるはずの TOKYO がこの有り様です。

なぜ時間的な余裕もあるのに、国も地方自治体も医療機関の枠組みの整備を行わないのか。

 

新型コロナを何処まで怖れるか?

 

下の図は、今までの新型コロナによる死亡者の推移です。

何故か日本のメディアは 「日々の感染者数」 等、増えれば増えるほど人が恐怖感を覚えるような指標ばかりを報道しますが、「日々の死亡者数」 等、その状況の深刻度合等を把握できるような指標については報道しようとはしません。

 

 

現時点で死者数が多いのは、昨年の年末から年始に掛けての第三波。しかしこのときも一日の死亡者数は120名前後。第一波に至っては1日あたり30名前後です。しかもこの値は、日本全国での数値。

「死亡率」 は、人口10万人あたり何人死亡したかを表わす数値であるのに対し、「致死率」 は、特定の疾患に罹患した人数に対し、その感染が原因で死亡する率を言いますが、日本の新型コロナの致死率は、1.9%。

100年前のスペイン風邪のときも世界では致死率が 3~7%であったのに対し、日本の致死率は 1~2%程度だったと言われています。

 

日本の新型コロナによる死亡率は、今のところ感染が確認された人の数 475,756人に対して、死者数は 9,210人であることから、致死率のざっくりとした数値は 1.9%程度。

感染者100人のうち2名が死亡するという状況を決して低いものとは思いませんが、しかしこの値も、市中に多数存在すると言われる 「不顕性感染者」 を母数に含めると、実際に何処まで薄まる(低くなる)のか。今の時点では見当もつきません。

 

そして例外はあるものの、その大半は 「高齢者」 に集中しています。40代以上のグループとそれ未満の2つのグループに分けると、もう前者の致死率が1.9%だと言っているようなものです。

 

 

60歳をひとつのラインと見なしたとしても、それ以上のグループとそれ未満のグループでは大きな差があります。

後者のグループは生産年齢人口の中核部分。現在の日本の経済を担っている人達です。

 

そして日本国内における昨年2020年2月3月の全死亡者数は、新型コロナウイルスによる死者を入れても前年2019年同時期の死亡者数よりも少なかったという話が出て来ています。

 

「日本での2020年2月と3月の全死亡者数は、2019年の同時期の死亡者数より少ない」

 

これは昨年はインフルエンザが全く流行しなかったことも関係しているのかも知れませんが、この状況は現在逼迫しつつある医療現場・医療体制の緊張とは随分と大きく乖離しているように思えてなりません。

 

対策は以前と何も変わっていない

 

いずれにしましても、大切なことは自分の頭で論理的に考えること。

 

スーパーの野菜の包装袋に 「ウイルスが付いているかも!」 とひとつひとつアルコールで拭く行為を止めるように言うつもりはありませんが、言いたいことは、

 

そんなアナタのご自慢の髪の毛には、もっとたーくさんのウイルスが付着していますよ!

 

ということ。

 

水で濡れているところにいくらアルコールをスプレーしたところで全く殺菌効果はありませんし、新型コロナウイルスであれば石鹸で洗って流せば、それだけで十分に不活化しますし、流れて行きます。

 

「家庭内感染」 を防ぐために

 

いずれにしましても大切なのは細目な 「部屋の換気」 と 「マスクの適切な着用」、そして 「手洗い」 と 「うがい」。

外から家に帰ったら 「手洗い」 や 「うがい」 はもちろん、直ぐに 「シャワーを浴びる」 などした後は 「部屋着に着替え」、外のものを家の中に持ち込まない。

そして家の中は清潔にし、家族同士ではあっても、マスクを着用したり、会話に注意をする。

特に 「老齢者」 には近付き過ぎないよう、十分に注意を払う必要があります。

 

そして外であろうと家庭内であろうと、人と人との距離は 3mはあける。

室内の空気の入れ替えも、開放時間を通常よりも(1.5倍)長くとったり、頻度を多くする(回数を1.5倍多く取る)と良いと思います。

 

そして外と同様、家の中でも感染に気を付けること。

 

ご家族に新型コロナウイルスへの感染リスクのある人がいる場合には、室内でマスクを着用するのも悪くはありませんし、屋内であっても出来得る限り接触を避けるようにする。そして出来得る限り対面では会話をしないよう心掛けても良いように思います。

 

また、「洗面所」 や 「トイレ」、玄関や戸などの 「ドアノブ」 の清掃も、「家庭内感染」 が主流となりつつある今、「次亜塩素酸水」 もしくは 「塩素系漂白剤」 を使ってきちんと行うのが望ましいように思います。