12月の講演会の質疑からの記事は、今回でひとまず

終わりにします。

最終回は、抗がん剤を使用し続けるうえでの病院の

医師との関係に関してです。

済陽高穂先生から、食事療法指導を受けながら

病院での抗がん剤治療を続ける、という前提での

ことです。

(実際の講演会の質疑では時間の制約から、以下に

 書くことの一部しか取り上げることはできませんでした)

 

いちばん悩むのは、なんと言っても抗がん剤の使用量

 

でしょう。

前回も書いたように、済陽先生は標準量の5~6割が

いいとおっしゃいますし、長期間の使用だと実際の

ところ10割では体がもたないように思えます。

でも、病院には抗がん剤のガイドラインというものが

あるようで、薬を使い始める時に、「量は少なめで

お願いします」などと依頼しても、聞いてもらえるものでは

ありません。

ましてや、その時に「済陽高穂先生は5~6割で使うように

書いておられるので、それに従いたい」などと、病院の

医師に伝えたとしたら、「なにを言っているんだ!!」と

いう事になってしまうでしょうね。

済陽先生がご自身のクリニックで抗がん剤治療をなさる

わけではないので、上記のような医師との壁にぶつかる

患者さんは僕だけではないはずです。

 

やむをえずガイドライン通りに10割の量からスタートする、

 

僕の場合はそうでした。

闘病開始時は病状もかなり悪かったこともあり、強い薬も

含め3種類を併用していましたから、副作用も激しいものでした。

しかし、ほどなくして気づいたことがあります。

副作用があまり激しい場合(自覚できる吐き気とか悪寒など

以外にも、自覚のしにくい白血球など造血作用の低下などを

含めてのことです)、 医師は患者の様子を見ながら段階的に

抗がん剤の量を減らすという処置をします。

どうやら、一回に減らす量はそれまでの使用量の0.8倍と

いうガイドラインがあるようです。

それでしばらく続行して、また必要と判断すれば0.8倍に

減らしていく、、、、

仮にそういう事が2回あれば6割4分、 3回あれば5割に

なるではないですか。

結果的に、済陽先生の勧める量に近づきます。

病院の医師も、ガイドライン自体も、10割に硬直したものでは

ないのです。

(後日、どこかの病院の医師が、「患者さんは抗がん剤の量は

 減らせないと思い込んでいて、あまりに苦しくても我慢しようと

 してしまう傾向がある。 医師に相談してほしい。」、と書いて

 いるのを目にしました)

 

(ただし、もし途中で病巣が少しでも大きくなると、その抗がん剤は

 

 もう効かないと判断され、違う抗がん剤になります。

 新しい抗がん剤は10割からのスタートになってしまいますが、

 その後の経過は上記と同じです)

 

僕はそうやって、手術までの3年間を平均してみると、大体

 

6割くらいの量で、やってきました。

医師とは、済陽先生の推奨量の話は一度も話題にしたことも

ありません。

特に、平均余命宣告された13か月を生き抜き、2年を経過する

頃には、減量に対しての主治医の反応も大分柔軟になって

きたように思えます。

 

ただ基本的には医師は簡単には減量には応じてくれません。

 

10割から始めて、患者の様子を慎重に見ながら決めていくという

ことはいつも変わりないです。 

ですので、こちらがじりじりすることもままあることです。

しかし、医師との関係はあくまで紳士的に、良好に保つことが

大事だとも強く感じています。

 

僕のこの記事は、読むのは一瞬ですが、ここに書かれた

 

時間の流れというのは数か月以上のうねりを持ったものです。

がんの治療(特に進行がん)は、時間のかかるものです。

その根気の必要な治療のなかで、食事療法と抗がん剤の

併用に関して、この3回にわたる記事が何らかのご参考に

なれば幸いです。

 

 

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