2010年も12月になりましたね。

僕の闘病も14カ月となりました。

昨年8月に診断、入院、9月に抗癌剤治療を始めその時点で平均余命13カ月と

宣言されてしまいましたがおかげ様でその13カ月は10月に過ぎました。

あくまで平均なので個人差が大きいとは思いますが、それでも僕にとっては

とても大きな象徴的な事です。

病状もゆっくりと良くなっています。 一年前に比べたら計り知れない改善です。

とてもありがたい事です。


 

前回のご報告は8月の胃内視鏡とCT検査の結果を踏まえたものでした。

今回は10月の同様の検査に基づいています。

(結果は10月末に分かっていたのですが改善傾向にあるので少し楽観して

 ご報告が遅くなってしまいました)

その間に抗癌剤による複数のアレルギー反応が出て抗癌剤を使用し続けることに

不安が生まれ、済陽先生に相談に行ったり丸々1カ月抗癌剤を休薬したりという

いきさつもありました。 

基本的には人体に毒であり免疫力も低下させる抗癌剤を1年以上使用し続ける

ことに対して怖くなったのです。  (以前の記事に詳細は書いてあります)


 

1.がんセンターでの検査結果、

リンパ節は8月に消失したまま、肝臓は更にやや縮小し一点4mmの影が

見えるのみ、この大きさはもうCTやMRIで観測できる限界です。

胃は前回1.2cm程度に縮退したクレーター(2期癌相当)だったのが今回

やや大きくなり1.5cm程度。 

全体として改善傾向とのことでした。

ただ始めて聞く話として骨盤内に微量の腹水が認められるとのこと。

腹水は腹膜への転移の可能性を暗示するけれど現時点では微量なので気にする

必要は無いとも聞かされました。

ちなみに腹膜転移を確認するには腹部に穴をあけ腹腔鏡で観察する必要がある

そうです。

腫瘍マーカーは3カ月連続で正常値でした。 (その前数カ月は正常値より

CEAが若干高め)

リンパ節は消失していますし肝臓も既に一か所4mmを残すのみ、となると

医師は胃を摘出する手術の事を考えます。  

今回は僕に3つの選択肢が与えられました。 (僕に選択権が与えられると

いう事は今まであまり無かった事です)

1. 肝臓を更にMRIで精査し、それが消失となれば腹腔鏡で腹膜転移の

    有無を確認する。  転移があれば手術はできず抗癌剤治療を続ける。

    転移が無ければ胃の摘出手術に踏み切る。

2. 上記の選択肢は取らず抗癌剤治療を続ける。 

アレルギー反応を強く起こしていたと思われるシスプラチンは止めて

併用していたイリノテカンという薬のみにする。

イリノテカンがまだ効くだろうという期待のもとに行う治療。

3. 2と同じく抗癌剤を続けるという選択肢だがイリノテカンも止めて

今まで使用した事の無いパクリタキセルという薬を使用する。

イリノテカンは5カ月使用しましたから効かなくなっているかも

しれないという前提に基づく選択肢。

  僕の結論は2でした。

  CTで4mmとはいえ見えているのだから急ぐ必要は無いという事で1

  選びませんでした。 それに本音は腹部に穴を開けることもあまりしたくないと

  いう事もあります。

  3は新しい薬が点滴が毎週になることやアルコールに溶かして体内に入れる

薬だからあまり使いたくないと思ったのです。 闘病のためにお酒も一切飲んで

いないのに直接血管にアルコールを入れる事に抵抗を感じたのです。


 

  抗癌剤を止めるという事は9月に真剣に考えた経緯はありますが済陽先生に少量

  使い続ける事を勧められてから踏ん切りが付きました。

  がんセンターでも通常量の2段階少ない量(7割弱)で同意していただけましたので

  これで行こうと決心しました。  もちろん済陽式食事療法をベースにした

  マイセラピーがあっての抗癌剤治療です。

  10月は体を休める意味で1カ月休薬しましたので11月から抗癌剤を再開しました。

  隔週なので今まで2回点滴で投与しました。


 

2.済陽高穂先生の診断

  引き続き23カ月毎にがんセンターでの診察データを持って診察していただいて

  います。 

  9月には抗癌剤のアレルギーのために継続すべきか悩み臨時で診察時間を取って

  いただき相談に乗っていただきました。

  詳細はブログに書きましたが、先生は急に抗癌剤を止めることへの癌の再発を

  非常に懸念されていました。  やはり持論通り少量の抗癌剤を続けること、

  食事療法その他で免疫力を上げてゆくことを強く勧められました。

  抗癌剤も使用せず自然治癒力を信じて闘病してゆくこと、に関しては、

  それで治癒してゆく患者がいるのは事実だが治癒しない患者も多くいるのも

  事実でありその挙句に済陽先生の門を叩く患者も多数いる事を教えていただき

  ました。

  また先生は医師としての責任、データに基づく診察という事を最近の講演でも

  強調されています。 自然治癒力は必須、しかし癌は侮れない怖い病気であり

  きちんと医学を併用して治癒させましょう、という済陽式統合医学だと僕は

  解釈しています。   それに僕がこの1年強で死なずにすみここまで病状を

  良くしていただいたのは何よりも済陽先生と巡り会えたからなのです。

  11月の診察時に上記したがんセンターとの経緯をご説明し抗癌剤再開もご理解を

  いただきました。

  腹水の件はCT写真を見ていただきながら、この程度なら気にしなくていい

  だろうと言っていただき更に安心できました。

 

  僕のリンパ節と肝臓の腫瘍のここまでの改善データを見ていただいて初めて

  済陽先生の口から”そろそろ手術してもいいのではないか”という言葉を

  聞きました。

  先生の著書を読んだ方はご存じでしょうけれど、先生は手術、抗がん剤などの

  現代医学と独自の食事療法の併用を基本にしておられ、”手術で取れるものは

  取る、 しかし手術の成功はがん治療の終点ではなく出発点”と表現されて

  います。

  遂に僕も済陽先生の目から見ても手術できるまでによくなったのだ、という

  喜びもありました。   しかし同時に本音は切らずに行けるところまで

  行きたい、という事です。  

  がんセンターでは僕のような4期癌で抗癌剤だけで治った例は無い、と

  はっきり言っていますから手術できるようになれば切る、というのは当たり前の

  話なのでしょう。

  しかし済陽先生は先生の患者の中にまさに僕のような症例で食事療法と抗癌剤

  などで手術をせず1年余の時間ののちに腫瘍が消失した人がいることを引き合い

  に出されて頑張るように励ましていただけました。

  この方は先生の著書”今ある病気が自力で治りだす食事”に患者例として

  寄稿されています。



 

なお前回も少し書きましたが7月のがんコンベンション以来8月以降がんコントロール

協会とボタニックラボラトリーとのお付き合いが始まり色々とお世話になっています。

色々な活動をしている場なので僕自身も幾つかの活動に参加させていただき少しずつ

実践しています。 それは癌や糖尿病やその他の難病の予防や治療に役立つ栄養学を

学ぶこと、ゲルソン式に軸足を置いた料理教室に参加すること、遠赤外線を使用した

グレミオ温熱療法を受けること、そして病気を引き起こすメンタルについて学ぶこと

などでした。  今でも色々とお世話になっていますが3カ月余が経過してみて

僕の言葉で表現するならこの人達は“自然治癒力を高めてゆくエキスパート集団”

です。

医師ではなく病院でもありませんががん代替治療に関しては最先端の米国、メキシコ

での動向を絶えず研究、紹介もしています。

がんを始めとした難病を治すというのは病院で治る人も治らない人もいる、同じよう

自然治癒力を高めるだけで治る人も治らない人もいるのです。
どちらかしか無い、という世界ではないと思います。
実際にこれらの病気になられた方は実感されるかもしれませんが、誰しも完治できる

事を目標にはしたい、けれど完治しないまでも症状を抑え病気と共存できる道も

ある、しかもその生活の質(QOL)を高められれば人間として生きてゆく幸せを

再度感じる事もできる、そういう世界もあるのだと思います。 
この団体の活動のおかげでそのような色々なレベルの恩恵を受けている人達に多数
会いました。  
森山理事がおっしゃった“必ずしも急いで治そうとしなくていい場合もある、

ゆっくりと病気と付き合って治してゆく、もしくは共存するという事が大事な時も

ある。 急ぎすぎると強い薬を使い副作用やリバウンドで苦しんだり病気を悪く

する場合もある“
というような主旨の言葉を最近時々心の中で噛みしめています。
とにかく間口の広い人達です。
僕は病気の完治だけという目的でなくていいので難病に苦しむ方は一度ご覧になっても
いいように思います。

 

 

今後もしばらくは抗癌剤治療を進めていきます。

しかしそれはあくまでマイセラピーの一部、食事療法も断酒も温熱療法も適度な

運動も十分な睡眠、その他があっての事です。

長期の闘病になると緩みがちになるかもしれませんけれどやはり制限するところは

きちんと制限しその中で新しい楽しみを見つけてやってゆくことが大事だと思います。

病状が好転してくる時が緩みやすい時でもあるでしょうし、そういう時にいったん

崩れるとあっという間に事態が加速度的に悪化することも大いにありうることでしょう。

気を引き締めてやってゆきたいです。

 

 

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