映画『桜色の風が吹く』をNHKのEテレで観ました。
9歳で視力を失い、18歳で聴覚を失った全盲ろう者の福島智(田中偉登)とその母の福島令子(小雪)の智の誕生から大学合格までの物語です。
劇中で、本人も聴覚が弱まり始めた時に、盲の先輩に“男版ヘレンケラーになりそうです”と弱音を吐いていましたが、ヘレンケラーは物心つくかなり前に視力と聴覚を失っていて、一方の智は健常の状態から徐々に失われて行ったのである意味ヘレンケラーよりも可哀想に感じました。
最初に視力が落ちた時に受診した兵庫県立病院の医師(リリーフランキー)の対応が最悪でそんなことは無いですが、こいつのせいで失明したんだと怒りがこみ上げてきました。
福島令子の智の視力が失われて行くときにお百度参りを何度も行ったり、聴覚が落ちている時に藁にもすがる思いで、西洋医学ではなくいいかがわしい民間療法に頼ったり、点字も覚えたり、目と耳を塞がれた人とのコミュニケーションはかなり絶望的だと思いますが、さらにそこから点字を両手の指に置き換えて指点字という盲ろう者にとって画期的な方法を発案するという母親の息子に対する無償の愛を感じられる感動の映画でした。
エンドロールでは漢字の標記の隣にローマ字の記載もあり、世界を意識した映画だと思いました。

#映画 #映画レビュー #桜色の風が咲く #NHK #Eテレ #小雪 #福島智 #福島令子 #東京大学 #教授 #指点字 #盲 #盲ろう者 #ヘレンケラー #吉沢悠 #無償の愛 #感動 #田中偉登 #リリーフランキー #泣ける映画