手話の授業に向かう前
今日はドトールのアップルパイ、
『温め』で食べてから行こう
教科書忘れたけど
取りに帰ってる時間がもったいない
アップルパイが優先だ
自分の腹を満たすのが
最優先だ~
とばかりに
行きつけのドトールへ
はれっ
まさかの売り切れ
いいさいいさ、まさかの時の
斜め向かいのパン屋ルパ
そこでこれもお気に入りの
オレンジドーナッツで満たされよう
ほれっ
ないないない
まさかのオレンジドーナツも
品切れ状態
まじっすか
今更教科書を取りに
帰る気にもなれず
腹は減り
外は寒く
危機感が増す
と、ふと見ると
アップルパイがパンの棚で
じーっとたたずんでいる
「あの~、私、いるんですけど
あなたもともとアップルパイが
食べたかったんですよねぇ」
的にたたずんでいる風
「あ、はい、そうでした。
え、あなたおひとり
そこで最後のおひとり様で
待っておられたのですね。」
と、アップルパイとの妙な会話の後
次の瞬間我に戻り
「そうだった
私は今日はアップルパイな気分だった
初心忘れた」
そして
「私の第一希望は
あなたでした」
と、
よくあるテレビの婚活番組のごとく
トングを差し出し
そのアップルパイを
トレーに乗せたのだった。
それがこれ。
出来れば温めて欲しかった。