アプサラダンス | アマヤドリ

アプサラダンス


神様どうしが綱引きをしたときに生まれたもののなかにこのダンスがあるという。
たとえば土からひとが生まれたり、神様のくちのなかから神様がうまれたり、なにかしらかたちのあるものが生まれる神話はよく聞くけれどダンスが生まれた、ってなんだか不思議な概念。
フラもそうだけれどこのアプサラダンスの手の動きには意味がある。
つぼみが膨らみ花が開き、それが散る、という生まれては消えてゆくいのちの流れ。
手首や足首の角度が厳密に決まっているようで制限された動作の中に指や首の流れるような軌跡が綺麗だった。

  
左のひとが一番綺麗だった。
まったくぐらつくことがなくて空気に描く動きがしっかりしていて。
目線のやりかたもうまい。
若そうに見えるけれどたぶんかなりのベテラン。

右は、終演後に舞台の近くに行って撮っていたらこちらに笑顔を投げかけてくれた子。
かわいい。

びっくりしたのは上演中におじさんが舞台のまん前に陣取り、ステージの上にカメラを置いて撮影をしだしたこと。
舞台を見たことがないのか、ここがレストランだからなめているのか、アジアだからなめているのか…それとも嬉しくて舞い上がっちゃっているのか…。
踊りが終わるとともになんのアナウンスもないのにお客さんがなだれ込むようにステージに上ってダンサーたちと記念撮影をしだしたから、あのおじさんの行動もそんなに不思議なことじゃなかったのかな。
すっごくオープンであるだけなのか…。

ポルポト時代にはこの踊りを踊るひとたちもたくさん殺されてしまったらしい。
このダンスを継承してゆくことも危うくなったらしいけれど、こうして子供たちも踊っている。
レストランで踊って、そのお金で生活したり学校に行ったりしている。