夢/川辺の足場、子猫、伝言
夢。
川岸に高い足場が組んであって私はその天辺にいる。
川のそば、はるか足元に何人か友達のような男のひとがいてなにごとか話している。
足場は最後のところを急な階段のようにして切れていた。
恐くて足が震えたけれど臆病なところを見せたくなくて恐さを冗談にしている。
降りてゆくと大事にしている子猫がいる。
何日か経った。
可愛がっている猫が大きな猫に近寄っていく。大きな猫も私の猫をかまう。
その出会いの瞬間を私は不思議な気持ちで眺める。
まだ小さいから大丈夫だろうと思っていたらいつのまにか親子のようにこ いびとのようになってしまった。
心配だったけど幸せそうに丸くなり全部を預けている子猫をみて、たまにはうちにも遊びにおいでよね、という。
すると子猫は「いかん」と初めて人間のことばを話す。もう私のところには帰れないんだよ、とくりくりした目で私を見る。
失うことは少し悲しかったけど、私の気持ちのほとんどはほっとしたような、懐かしいような、改めて大事なことを気付いたような熱い蒸気で包まれていた。
すると大きい猫が「きのしたれいこに伝えて。小山の稽古にいた」と私に言った。
この猫も大事にしてくれていたひとのもとから旅をしてきているんだな、と思う。
足場を登ってすぐにこの名前をノートに書いた。
知らない名前だけどたぶんダンサーなんだろう。
どこかで逢えたらあの猫のことを伝えようと思って。
川岸に高い足場が組んであって私はその天辺にいる。
川のそば、はるか足元に何人か友達のような男のひとがいてなにごとか話している。
足場は最後のところを急な階段のようにして切れていた。
恐くて足が震えたけれど臆病なところを見せたくなくて恐さを冗談にしている。
降りてゆくと大事にしている子猫がいる。
何日か経った。
可愛がっている猫が大きな猫に近寄っていく。大きな猫も私の猫をかまう。
その出会いの瞬間を私は不思議な気持ちで眺める。
まだ小さいから大丈夫だろうと思っていたらいつのまにか親子のようにこ いびとのようになってしまった。
心配だったけど幸せそうに丸くなり全部を預けている子猫をみて、たまにはうちにも遊びにおいでよね、という。
すると子猫は「いかん」と初めて人間のことばを話す。もう私のところには帰れないんだよ、とくりくりした目で私を見る。
失うことは少し悲しかったけど、私の気持ちのほとんどはほっとしたような、懐かしいような、改めて大事なことを気付いたような熱い蒸気で包まれていた。
すると大きい猫が「きのしたれいこに伝えて。小山の稽古にいた」と私に言った。
この猫も大事にしてくれていたひとのもとから旅をしてきているんだな、と思う。
足場を登ってすぐにこの名前をノートに書いた。
知らない名前だけどたぶんダンサーなんだろう。
どこかで逢えたらあの猫のことを伝えようと思って。