からださぐり | アマヤドリ

からださぐり

小屋入り二日目。
背景と映像と照明と仕掛けがほぼ決まる。
そこが決まってくるとこの作品にもだいぶ世界ができてくる。なにしろ、この場、というものが重要な作品だから、ここにきて初めて膨らみはじめるイメージが私には多かった。

リハーサルは遅々として進まない。
テクニカルとのすりあわせがうまく運ばないのはたぶん、演出家自身もこの空間にダンサーをおいてみて初めて感じることが多くて迷いが生じているんだろう。

空白の時間には自分の動きをつめることにする。
正直に言えば、私が作って育ててきた風景や空気の温度とここにきて色々指示され動かされていることとは少し隔たりがある。少し、だけれど、その少しは育みたかった場所からの少しだから、私のなかでは大きな変更。
でも自分に引き寄せてへたに辻褄をあわせるのはよそう。
委ねて、新しいことに向き合ってみる。
どうせどこかで私の育てた景色は顔をみせることになるのだろうし、わたしにはわたしの温度を消すことなんかできないんだから。

知らない動きを感じる時間っていいものだ。
だいだい色の照明の下では蛍光灯の灯りのもとよりも自由に籠もることができる。
流れたり断ち切ったり、裏切ったり任せたり、おちゃめになってみたり絶望に沈んでみたり。
だけど感情を見せるのではない。
そのはたらきかけは空間に対して、でなければ。


来週は夜が本番で昼間は4月にある別の舞台のリハーサル。
頭にもからだにもハードな週だけれど踊ることだけ考えていられるのがうれしい。