炭酸硝子 | アマヤドリ

炭酸硝子


細いほそい月を見た。
まるで童話の挿し絵みたいに刺さりそうな月。

そのときわたしはなんだかとっても満たされていた。
満たされてもいいのだ、と自分をゆるしていることにとまどっていたのかもしれない、と考えるとからだのどこかがちくりと痛んだ。
月はささって、けれど甘くとけた。


ワインのボトルにお手紙をいれて、蝋で封をした。
海に漂っていかなくても誰かがいつか受け取ってくれるだろう。