memo/映す | アマヤドリ

memo/映す


霧をかき押しのける。
あらわれた影を確かめ、踏んでみる。
おそれて、飛びのくけれどそこに影があるのか確かでないことに気付き体重を浮かす。
振り返り、ふりかえり、また霧を避ける。
霧が覆わないうちに手で確かめる。
薄く張った水に自分が映っていることに気付く。
指先からひじまで浸し、二の腕でかきまぜる。
体に馴染ませて、天に還るのを想像する。
急に足元を運ばれてしまう。
遠くにとおくに、からだがさまざまなものに映されるように。
うちけすように、両腕の輪でからめとる。
からめとったものを辿り、そのものになり、包まれたまま無意識にスカートに手を伸ばす。
意識を失ってくずおれる。
そして零したものの温度を感じる。
どんどん冷えてゆき、そしてまた霧に取り残される。