ヘンデルとグレーテル | アマヤドリ

ヘンデルとグレーテル


景色は、反芻することでかおりや温度を得る。
呼び戻して再現することでそれは皮膚の内側をとおり、そのときの感触を覚えるようになるから。

なんども繰り返すことになる景色や想いを、今この瞬間、私は味わっているのかな。
今ひとみをひらかないと、未来の私はそこを振りかえることもできない。


森をあるく幼い兄妹のように、闇のなかにぼんやりと光るパンくずをまかなきゃ。



ああ、だから写真をとりたいのかな。
留めておけないものたちのために。