彼女と話した夢の名残り | アマヤドリ

彼女と話した夢の名残り

もうずっと逢っていない友達の夢をみた。
iちゃんには誕生日のカードを送っていて、だけど今どんなことを考えて何を見ているのかも分からない。元気なのかどうかも。

夢であったiちゃんに、私はなにも確かめるわけじゃなかった。
私の周りを、裸足の少女のように涼やかな空気をまといながら歩いた。
何か話をしたな。でも覚えていない。
華奢で、でも背は私くらいあった。それだけが意外な感覚だったのを記憶している。

夢から醒めるまで私はそれがiちゃんの、私のはがきへの返事なのだということに気付かなかった。
どうしているの。
iちゃんに私は触れなかったし、話すときも瞳を覗き込むことはしなかった。だけど肌触りのようなものがそこにはあって、そのときはそれでもう十分だと思った。
けれど。
どうしているんだろう。
元気でいてくれたらいいのだけれど。

想いは、相手に伝わることよりも自分がいかにそれをあたためられるかを求めているのかもしれない。手渡したところで、もうそれは自分のものではないかもしれないのだから。
だからといって悲観的になることはない。
いくらでも想えばいいのだし、惜しみなく伝えればいい。
私にできるのはそれだけだし、その先に考えを馳せることだって私の勝手だ。希ったり祈ったりすることが何かを変えるとすればそれはまさにここ、であって、私が手渡したその先で誰かをあたためてくれることがあるとすればそれは、想いをひきとってくれたそのひとのそこ、にそのはたらきがある。

こんなふうに書いたらなんだか私が何も信じてないみたいだな。
でも違うんだ。
その行き来を私は知っているし、信じている。

生きる目的はそれしかないかもしれないと思うくらいに。