ひとはけ、ふたはけ | アマヤドリ

ひとはけ、ふたはけ


空の色の濃い日だ。
目を奪われる。いちいち、空に視線が縫い止められる。


ひとは地平線を見るとほっとするそうだ。
空は果てしなく遠くて景色はかぎりがなくて、不安になっちゃうような気がする。自分の小ささが意識されて心がざわつくんじゃないかという気がする。
でも実際にはそれだけじゃないみたい。
それを越えたところ、昔の記憶にも結び付いてくるのかな。

いつも行動している都会を離れると、自分のまわりの空気が肥大して支配ができなくなる。感覚の届かない部分が増えるような、ぼやけながら遠ざかって反対から見つめられているような。
視覚もやっぱりおかしくて風景があんまり遠くて大きくて、距離がわからなくなる。自分の存在の大きさがはかれなくなる。

私はこれっぽっちだ、と思う感覚は孤独と似ていて、そこにはマイナスの淋しさはない。
しいんと向き合って、こくんと納得するような。

そういうことかな。

ただ受け入れる。
単純さも複雑さも、かきまぜてるのはこのこころだから。
やはりそれでいいのかも。