散歩にいこう | アマヤドリ

散歩にいこう


おおくのものごとを呼吸するみたいに深く感じてきた、と思っていた。
ちいさなものごとに目を留め、それがいつのまにかからだのなかの何かを呼び、動かされていると。はっきりと形にできなくてもいい。靄のようでもいちど発生したことを私のなかのどこかはきっと覚えていてくれているから。
だけど私はほんとうは何を見ていたんだろう。ほんとうに届いていたんだろうか。もしかして実はとても、鈍くて浅かったのかもしれない。
おぼろだったのは本当に私がそれをことばやかたちにすることを選ばなかったから、ただそれだけの理由だったのか?

たくさん歩いて、何かのためにではなくてただそこに馴染むように歩いて、ひらめきのように訪れる私のための真実。何かをしなくちゃいけないとかいつまでにどこに辿り着きたいとか、そんなしばりのない、ただ純粋に歩いていたから見つけることが出来た、ほんとうはずっと待っていたそのこと。横からは見ていたけど表面の色を知っていたけどその時はじめてぱかんと蓋が開いて降り掛かってきたそのこと。

まだほんの口先だけでしか語ることが出来ていないことがいっぱいあった。
そのことを素敵だと思う。
曲がれる道がたくさんあるし、見ていない葉っぱにわたしは囲まれている。

信じることにしたんだった。
一歩は立ち止まっていることよりはずうっといいし、産みたいと望めばちゃんとそこに祝福があること。

気付かされ打たれるのは、きっと変われるからなんだろう。