ブーケ、退職後。
もらったブーケは形を整えるためにがちがちにテープと針金で束ねてあった。
だからあんなに重かったのか。
茎に負担がかかって辛かっただろうな。
綺麗に飾ってもらって嬉しいと少しでも思ってくれてるといいんだけど。
でも首のすぐ近くまで針金が入っているから、やっぱり可哀想な気がしちゃう。
お花を好きでこういう仕事をするんだろうから、このブーケを作ったひとも、ごめんね、って思いながら束ねるんだろうか。
それとも私の知らない、お互い通じてる何かがあるのかな。
このままじゃやっぱり枯れちゃうよね、ということでお母さんと一緒にお花を水に浮かべた。
この真ん中の花は一体なんていう名前だろう。
白くて、五角形で、めしべが紺色で、おもちゃのかまきりの手のようなおしべがぴんぴんついている。
今、私のうちのなかはカサブランカの艶やかな匂いでいっぱいだ。