shift
夢を見た。
原因は分かっている。
ずっとつかえていたものがとけ、そして新しい痛みが生まれたから。
会うたびに焦るように私はしゃべっている。早く伝えないとこの夢が終わってしまうことを知っているから。
もう終わったことを私はとっくに分かっていて、これが安堵なのか、苦痛なのかちっともわからない。
だけど私は意味もないのに、想いを告げようとする。
なるべくそれがどんなことにも影響しないように。
意味もないし、真実がそこにあるのか、自分でも疑いながら。
真実はないの?
ある、けど風化させようと閉じ込めたそれがまた生き返ってく ることはない。
だから、ない。
もう、追い求めることもない。
疑問だったことがすこしずつとけはじめた。
どうしてそれに気づかなかったのだろう。
みくびっていた。
どうしていつも後でそのことに気づくのだろう。
ふたたび生まれた痛みは、おおきい。
おわったことだけれど。
おわったことだから、泣くこともできる。