シンニュウ
毛布に包まれているように暑苦しかった。
もがいてももがいても毛布はあたしを包んで離さない。寝返りを打つたびにますます身体に密着してくる。
しばらく青白い光の中で目を閉じてじっと横たわっていると、わずかな毛布のゆるみからすうっと冷たい空気が吹き込んできた。鋭くて隙のないその空気は一瞬で私の肌の表面に纏わりついた汗を冷やし、毛布の繊維のいっぽんいっぽんを濡らした。
一度震え出すともう戻れなかった。
かちかち鳴る歯の音は、世界のどんな音よりも高らかに響き渡っているような気がした。
忘れ物をしたのはあたしじゃないし、
もうそれに気づいてもこの隙間は決して埋まらないのだ、と、
そんな風に冷静に思考している頭の中身と、どうにも止めようのないこのくちびるの、おおもとのことを考えると面白かった。
ためしに笑ってみた。
笑うことはできた。