行く先は地平線の彼方 | アマヤドリ

行く先は地平線の彼方

これから舞台があるので天王洲アイルに。今日はモノレール。りんかい線ができてからというもの久しくモノレールに乗っていなかったから少しワクワク、ドキドキの浜松町。
suicaが使えるようになったのかぁと時の流れを感じながら改札を通る。
既にモノレールは私を待っていた。
すっごくワクワクしてキョロキョロしたいのをなるべく押さえながら窓側へ体が向いている席へ。何かのアトラクションみたいだ~と、でも表情は崩さずクールに。はしゃいでいる人など一人もいないから。

動きだす。
もう殆ど私の気持ちはシートベルトをしたいくらいに盛り上がっている。

ホームから出た途端の空が絶景だった。
紅色と雲の灰色とまだ青い空が層をなしている。地平線の向こうは草原の火事を映したように燃えている。雲の切れ間に星より強く輝くものが3つ。何だろう?飛行機にしては眩しすぎる。金星とかだろうか…でも3つもあるし…。
よく考えたらこのモノレールは羽田空港行き。だからあれはやはり飛行機なのだ。夕日が機体を照らし、あんなにも強く光っているのだ。

雲の層に、何本か縦に、まるで地平線に落ちていくかのような飛行機の跡がぎざぎざに光っている。地球は丸いのだ。向こう側にまっすぐ飛んでいった飛行機は、ここから見ると地平線に落ちていくのだ。静かに、迷いもなく墜ちてゆく。
燃える空の中にそのすじはとても終末的に見えた。

ビルの隙間を縫って走るからまるで自分が飛んでいるみたいだ。こんな風に皆感じるのだろうか?
オフィスを掠め川を越え屋形船を足元に、走る。
時折空を眺める。
私を掴んで揺さ振る。
泣いてしまいそうだ。
でも、勿論泣いたりしない。周りを見ても泣いている人などいないのだから。

毎日のこんな暮れゆく空を見るたびに、何もなすすべもなく感情だけが体から流れだしてゆく。つきることなく溢れて枯れない。どんなに手を尽くしても何一つ手に入るわけでもなく、私は赤ん坊のようにそれを見る。

そして人知れず、胸は涙でいっぱいになる。
ふと、赤ちゃんはだから泣くのだろうか、と思う。



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2004/10/7の日記。

モノレールのことを書いた ので、思い出して。

載せてみました。