ワードローブ・モノローグ | アマヤドリ

ワードローブ・モノローグ

服にはあまり愛がないらしい。
おしゃれすることは好きだし(上手じゃないかもしれないけれど)雑誌で服を見たりすることは好きなのだけれど、実際服を買うと「着られればいい」みたいな扱いになってしまう。

愛を注がれた服を見ることは気持ちがいい。
アイロンをちゃんと掛けられたり、クリーニングに出されて吊るされていたり、端をきちんと揃えて折り紙みたいに箪笥に閉まっている服を見るといいものだなあと思う。
気持ちがしゃんとするというか。
儀式みたい。

そういう人の着こなしはやっぱり気持ちがいい。
繊細であたたかなつながりが、服とその人の間にある。


私の愛を注がれない洋服たちは、やっぱりそれに応えるがごとくすたれてゆく。
襟がちょっと歪んだり引っ掛けて毛糸が出ていたり。
洗濯が下手なのかもしれない。ざばざば洗うのが気持ちよくて。

本当は華奢な感じのものも着たいのだがどうしても頑丈なものを選んでしまう。
シーンズとか、スウェット地のものとか。これならちょっとしたくたびれも味として認められるから。


箪笥の中の服は、ちょっと忘れられた押入れの中のぬいぐるみに似ている。