うつろい | アマヤドリ

うつろい

分厚い雲の隙間から見える秋の空もいいものだ。
ビルの隙間で生きているとその狭間から見える空もとても大事に思えるけれど、やっぱりもう無駄に広い空もみたくなる。
たくさんの雲、たくさんの太陽を浴びて。
秋の太陽は優しいから沈んでいなくなっても淋しくない。
静かな呼吸をするように町の灯りがそれにとって代わり闇がやわらかにしみ込んでくる。
夏のように激しくなくて冬のように取り残されない。


大切なものがたくさんあって本当はいつも追い続けたいけれどくるくる目まぐるしく変わるこの周囲の、私の色にすぐ目を奪われてしまう。