大雨の中のBerliner Philharmoniker | てけてん

大雨の中のBerliner Philharmoniker

前日友達がチケットがあるからと、ベルリンフィルの野外コンサートに誘ってくれた。
久々のコンサートに、土曜の後半の仕事はワクワクしていた。
家に帰って音楽の予習をしようとPCを開いて、
ついでに天気予報も見ると、ちょうどコンサートの時間は雨・・・。

せっかくの自由な時間にベルリンフィルのコンサートという組み合わせなので、
雨の中の生演奏も良いに違いないと無理やり思い込む事にした。

行く前から、雨・寒さ対策を何度も考えて、思い付くだけの物をもって行く事にした。
ゴミ袋大・ホッカイロ・セーター・自転車用雨合羽・靴用合羽・ゴムズボン・
タオル・セーター・代わりの靴下・・・。
荷物でリュックがいっぱいになって、
コンサートなのにきれいな服でなくて良いのか心配になりながらも出かける。

電車の中でコンサートに向かうと思われる人々の服装を見ると、
以外にもきれいな格好をして、荷物も少ない。
野外コンサートで雨が降るのにこんな格好な訳がないと思っていたが、
どうも向かう方向は同じだった。

着いてみると誘ってくれた友達が誰よりも軽装でびっくりした。
サンダルで着てしまった電話で行っていたので、
分厚い靴下を彼女の為に持っていって良かった。 

私は自転車旅行で雨の大変な経験をけっこうしているので、
濡れる事・体が冷える事が一番嫌だ。
おかげで、会場の中でも誰よりも重装備だったと思う。


演奏の始まる前から雨が次第に強くなりだし、
一曲目であるチャイコフスキー・交響曲第5番の後半になる頃には、
ぞろぞろと皆が帰りだした。
そして樫本大進のバイオリン演奏が始まると同時に最高雨量で、
音色も掻き消され、スピーカー音が大きくされた。
雨音・ワサワサと動く人ごみ、もう音楽に集中するのは難しい状況だった。

ただ雨の激しさに負けない演奏者の強い想いの様なものが伝わって、
演奏後には拍手喝采で沸き返っていた。


そして最後の演目の序曲1812年の演奏と共に雨も弱まり出した。
もちろん最後の大砲音の演出も野外ならでは迫力があった。
最後は打ち合げ花火で閉めくくられたと思いきや、
まさかのアンコール。
ベルリンフィルでアンコールを経験したのは、大晦日コンサート以来。
一年に2回、半年ごとの大きなイベントなんだと思うと、
このコンサートに来られた有り難味をかみ締める。


これだけ最悪の状況で聴いたのだから、
来年も是非来てみたいと思える。
いつか青空の下で聞けたら気持ちいいのだろうな。





Berliner Philharmoniker
Andris Nelsons (anstelle von Seiji Ozawa) Dirigent
Daishin Kashimoto Violine


Peter Tschaikowsky
Symphonie Nr. 5 e-Moll op. 64
Peter Tschaikowsky
Sérénade mélancolique b-Moll op. 26
Peter Tschaikowsky
Valse-Scherzo C-Dur op. 34
Peter Tschaikowsky
Souvenir d'un lieu cher op. 42
Peter Tschaikowsky
Ouverture solennelle »1812« Es-Dur op. 49





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